本日ご案内するのは、地元「銚子市」「常世田山常灯寺」で7月27日(日)に開催されます「〜建立340年の歴史をひもとく〜常世田薬師解体修理現場公開」です。
「常世田山常灯寺(じょうとうじ)」(2011年1月11日のブログ参照)は、「銚子市」「常世田町」に鎮座する「真言宗智山派」の「寺院」で、「山号」は「常世田山」です。
「常世田山常灯寺」の「御本尊」は「薬師如来」であり、「地名」から「常世田薬師(とこよだやくし)」とも呼ばれています。
「常世田山常灯寺」(「常世田薬師」)の「創建年代」等については不詳ですが、「言い伝え」によりますと、「行基」によって開創された「寺」と伝えられています。
「常世田山常灯寺」は、「目」の「病気」に「御利益」があるとされ「人々」に篤く信仰され、「常世田薬師」と呼ばれ、広く親しまれています。
現在「常世田山常灯寺」は、「解体修理」(2011年2月15日のブログ参照)を行っており、昨年(2013年)、本年度(2014年)に「修復」を行い、来年(2015年)3月末に修復されるそうです。
「行基」ですが、「日本」の奈良時代の「僧」で、天智天皇7年(668年)に生まれました。
(677年4月に生まれたという説もあります。)
「僧侶」と「国家機関」と「朝廷」が定め「仏教」の「一般民衆」への「布教」を禁じた時代に、「禁」を破り「畿内」を「中心」に「民衆」や「豪族層」を問わず広く「仏法」の「教え」を説き「人々」より篤く崇敬されました。
また「行基」は、「道場」・「寺」を多く建てたのみならず、「溜池15窪」、「溝」と「堀9筋」、「架橋6所」を、「困窮者」のための「布施屋」9ヶ所等の「設立」など「社会事業」を「各地」で行ったそうです。
「朝廷」からは度々(たびたび)弾圧されましたが、「奈良の大仏」(「東大寺」ほか)「建立」の「実質上」の「責任者」として招聘されたそうです。
この「功績」により「行基」は、「東大寺」の「四聖」の「ひとり」に数えられています。
「常世田薬師」こと「常世田山常灯寺」の「本堂」は付随して「宮殿」、「棟札」とともに、昭和54年(1979年)3月2日に「千葉県」の「有形文化財」(建造物)に指定されています。
「常世田山常灯寺」ですが、「千葉県内」では江戸時代前期の「密教系仏堂」の「代表例」といわれているそうです。
「常世田山常灯寺」には、「寺宝」でもあります「木造薬師如来坐像」があります。
「木造薬師如来坐像」ですが、「像高」140.9cm、「坐幅」約100cmあり、「ヒノキ寄木造り」で「坐像」「全面」に「漆箔(しっぱく)」を施(ほどこ)してあり、「金色(こんじき)」に輝いています。
「常世田山常灯寺」「木造薬師如来坐像」は、「仏像」のふくよかな「顔」が「流麗(りゅうれい)」な「衣文(えもん)」など随所に平安後期の「特徴」(定朝様式)を残している鎌倉時代初期の「代表的」な「仏像」(作例)なのだそうです。
「常世田山常灯寺」「木造薬師如来坐像」の「台座」は仁治年間に修理されました「八角形」の「裳懸座(もかげざ)」で「金色燦然(こんじきさんぜん)」としています。
「常世田山常灯寺」「木造薬師如来坐像」の「光背(こうはい)」の「高さ」232cm、「光背」の「頂部」に「胎蔵界大日如来」と「脇侍(きょうじ)」「二尊」を導き、「左右」に6躯ずつ「合計」12体の「飛天」が配され、まばゆいばかりに輝いているそうです。
「飛天」の「数」ですが、「薬師如来」の「十二請願(せいがん)」に合わせたものであろうと「推測」されており、「常世田山常灯寺」「木造薬師如来坐像」「像胎内」に「多数」の「墨書銘(ぼくしょめい)」があり、これにより1243年(明治4年)、「仏師」「豪慶」によって修理したと伝えられています。
「常世田山常灯寺」「木造薬師如来坐像」ですが、1955年(昭和30年)1月に「千葉県」の「県指定文化財」となり、1959年(昭和34年)6月27日に「国」の「重要文化財」(彫刻)に指定されています。
「常世田薬師」の「名」で親しまれている「常世田山常灯寺」「本堂」は、上記のように「千葉県指定文化財」で、また「御本尊」「木造薬師如来坐像」は「国」の「重要文化財」です。
しかし、「常世田山常灯寺」は、多くの「他」の「寺院」のように「檀家」を持たず、「歴史」ある「伽藍」は、「地元」の「町内会」が結成した「常世田薬師奉賛会(とこよだやくしほうさんかい)」によって守られてきました。
1673年(寛文13年)に建立された「常世田山常灯寺」は、これまで一度も大きな「改修」が行われてきませんでした。
年々「老朽化」していく「本堂」の「姿」に、わずか30軒ほどの「町内会」からなる「奉賛会」も永年「心」を痛めていたそうです。
ところが、平成20年(2008年)にある「個人の方」から、
「常世田山常灯寺解体修理に使ってください。」
と「多額」の「寄付」をいただき思いがけず「解体修理」を「開始」できることとなったそうです。
「常世田山常灯寺」「本堂」は、「解体修理工事」に伴い、「銅板葺屋根」に葺き変えられるそうです。
しかし「解体修理」のための「多額」の「寄付」をいただいたものの、「解体修理」と「将来」にわたっての「建物」の「維持管理」にかかる「費用」を賄うには十分とはいえず、限られた「費用」の中での「将来」にわたる「維持」・「管理」の「点」から、「幾星霜」を経た「歴史」あるかつての「茅葺き屋根」の「趣」を残しつつも、「維持管理」により適した「銅板」を使用することとなったそうです。
「銚子市」では、「常世田山常灯寺」の「本堂」を、平成22年(2010年)から平成27年(2015年)までの「6か年」で「解体修理事業」を実施する「計画」を立て、「解体修理工事」を開始しています。
「常世田山常灯寺」「本堂」の「修理完了予定」ですが、2014年(平成26年)の「3月末」でしたが、平成27年度末に「事業」が「終了」する「予定」となりました。
現在、「解体修理」が始まって3年が経過し、平成24年(2012年)3月には、「建物」の「すべて」の「部材」が「解体」され、「礎石」のみを残す「状態」であったそうです。
これまでの「解体作業」の「過程」でも、「創建時」から「現在」に至るまでの「建物」の「歴史」を物語る数多くの「資料」が発見されたそうです。
そして平成25年度からは、「部材」をつくろいながら、「組み立て」が始まり、上記のように平成27年度末に「事業」が「終了」する「予定」となっています。
「〜建立340年の歴史をひもとく〜常世田薬師解体修理現場公開」ですが、7月27日(日)の10時30分から正午と13時00分から14時30分の「2回」開催される「催し」で「常世田山常灯寺」で開催されます。
「〜建立340年の歴史をひもとく〜常世田薬師解体修理現場公開」では、上記の「時間」に「解体修理」を行っている「常世田山常灯寺」「本堂」の「現場公開」を行うそうです。
上記のように「常世田山常灯寺」は現在、一度すべて「解体」した「部材」を、「補修」するなどして「再度」組み上げる「工程」の真っ最中で、「解体修理」の「課程」で明らかになった「建物」のたどった「歴史」をご案内するそうです。
「〜建立340年の歴史をひもとく〜常世田薬師解体修理現場公開」の「参加費」ですが、500円(保険料含む)となっており、「各回」「先着」30名となっています。
「〜建立340年の歴史をひもとく〜常世田薬師解体修理現場公開」は、「要事前申し込み」となっており、7月1日から「受付開始」をしているそうです。
また「〜建立340年の歴史をひもとく〜常世田薬師解体修理現場公開」と「同時開催」で、「常世田山常灯寺」では、「国」の「重要文化財」である「御本尊」「木造薬師如来坐像」の「夏の特別開帳」を行うそうです。
「常世田山常灯寺」「御本尊」「木造薬師如来坐像」ですが、「通常」「年1回」「御開帳」(2014年1月7日・2013年1月7日・2012年1月7日・2011年1月11日のブログ参照)される「御本尊」と「特別」に「ご縁」を結べるそうです。
また「常世田町青年館」を「会場」にし、「解体修理記録映像上映会」を実施するそうです。
「歴史」ある「常世田薬師」「常世田山常灯寺」で開催される「催し」「〜建立340年の歴史をひもとく〜常世田薬師解体修理現場公開」。
この機会に「銚子市」に訪れてみてはいかがでしょうか?
「〜建立340年の歴史をひもとく〜常世田薬師解体修理現場公開」詳細
開催日時 7月27日(日) 10時半〜12時 13時〜14時半
開催会場 常世田山常灯寺 銚子市常世田町53番地の1
参加費 500円(保険料含む)
問合わせ 銚子市教育委員会 0479-24-8739
備考
「常世田薬師奉賛会」では、このたび「屋根」の「部材」に使用される「銅板」に「願い事」、「ご芳名」を記してご奉納いただく「銅板寄進」を受け、「修理費用」の「一助」とさせていただくそうです。
「銅板寄進奉納金」ですが、1枚2000円となっており、「銅板寄進」「申し込み方法」ですが、下記の通りとなっています。
銚子市役所4階 生涯学習課にお越しいただき、直筆にてご奉納。
郵便振替にて奉納金をお納めいただき、常世田薬師奉賛会の代筆にてご奉納。
振込先・郵便振替 5 常世田薬師奉賛会
「常世田山常灯寺」「銅板寄進」の「受付期間」は平成26年(2014年)7月末日となっており、詳しくは「銚子市生涯学習ガイド〜常灯寺・再灯物語〜」をご参照下さい。