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「栗山川」(香取市)(成田市)(匝瑳市)(旭市)(多古町)(芝山町)(山武市)(横芝光町)
 本日ご紹介するのは、「銚子市」の近隣市「香取市」「成田市」「匝瑳市」「旭市」「多古町」「山武市」「横芝光町」の5市3町にまたがる「栗山川(くりやまがわ)」です。

 「栗山川」は、「千葉県」の「房総半島」北東部を流れる「河川」で、「千葉県内」のみを流れる「川」としては「第2位」の「流域面積」を持ち、「九十九里平野」の中では最大の「二級水系」です。
 「栗山川」は、「香取市」南部の「丘陵」に源を発し、「成田市」の「下総(しもうさ)台地」の「水系」を集めて流れ、「九十九里平野」を貫いて、「九十九里浜」中央部の「横芝光町」で「太平洋」に注ぎます。

 「栗山川」流域は、約1万年前、「海」であったそうです。
 その後、「海底」の隆起によって「陸」となり低地に「栗山川」が誕生したとされています。
 「栗山川」の「流路延長」38.8km、「流域面積」292.3平方キロメートルで、5市3町にまたがるこの「川」は、「流域」の「穀倉地帯」に大きな「恵み」を与えてきたそうです。

 また「栗山川」は古くから「農業用水」として利用されており、現在は「両総用水」と「房総導水路」に利用されています。
 「香取市佐原」の「両総用水第1揚水機場」で取水した「利根川」の「水」を「九十九里平野」南部の地域に「農業用水」として供給しているほか、「大多喜ダム」まで送り、「水」の不足していた「南房総」方面に「水道水」を供給するなど「重要な役割」を担っています。

 「栗山川」は、現在「横芝光町」「屋形」で直接「海」に注いでいますが、明治時代には現在の「栗山川漁港」付近から折れて二筋の流れとなり「砂丘列裏側」を汀に沿って南下していました。
 明治14年には「蓮沼村」(現在の「山武市蓮沼」)に河口が在りましたが、明治17年には「木戸川」と合流し「小松村」(現在の「山武市小松」)に在り、大正元年には「松ヶ谷村」(現在の「山武市松ヶ谷」)北辺まで至っていました。
 その二筋の流れのうち、海側の河床跡は現在「蓮沼海浜公園」になっており、陸側の河床跡は「住宅地」になっています。

 「栗山川」の「名称」の「由来」は、およそ7世紀頃の昔、旧「栗源町」(現「香取市」)に「朝鮮半島」から渡来した人達が多く住んでいたことがあり、一帯が「(高)句麗山」と呼ばれ、そこを流れる「川」であることから「句麗山川(栗山川)」と呼ばれるようになったとの言い伝えがあります。

 「栗山川」では「コイ」、「フナ」、「ボラ」等の「川魚」が獲れ、「釣り」のスポットにもなっています。
 また「栗山川」は、「太平洋側」の「サケ」が回帰する「南限の川」といわれています。
 しかし、近年「鮭」の回帰する「数」が減少、「香取市」、「多古町」、「芝山町」、「横芝光町」、「千葉県」、「栗山川漁業協同組合」では「サケの回帰する南限の川」を復活させるため、「サケ」の「調査捕獲」や「人工受精」、「稚魚」の「放流事業」を行っています。

 10月中旬〜12月末頃まで、「横芝光町」の「横芝堰」で「サケ」の「調査捕獲」を行っており、「見学会」も開かれています。
 なお「見学」を希望される方は事前の「申込み」が必要になります。
 「見学希望者」には、捕獲した「サケ」から「卵」を取り出し、「受精」の様子もご覧いただけます。
 捕獲した貴重な「サケ」は、各「市町村」の「産業まつり」や「イベント」に提供され、食べることができるそうです。

 「受精卵」は「孵化場」にて保管、1月上旬に「里親」を希望する方に配布し、3月上旬の「放流式」まで「稚魚」を育ていただく「事業」に参加することができます。
 放流した「サケ」は3〜4年をかけて、また、「生まれた川」に戻ってくるそうです。

 また「香取市」には弘仁2年(811年)に建てられたと伝えられる「山倉大神」(2010年12月3日・2011年11月30日のブログ参照)があり、毎年12月の第1日曜日に「山倉の鮭祭り」(2010年12月2日のブログ参照)が行われています。
 もとは「霜月」「初卯の日」に行われていた「祭礼」で、昔は「祭り」が近付くと「栗山川」に「鮭」が遡上してきたといわれています。
 現在も「鮭祭り」では、「栗山川」で獲れた「鮭」を奉納しています。

 また「多古町」では、「生活」と「文化」を育んでくれた「栗山川」への「感謝」の「気持ち」として、「川」の「土手」に1万株の「あじさい」を植え、昭和55年、「遊歩道」を完成させました。
 「あじさい」は毎年「花」を増やし続け、「初夏」ともなると、「紫」、「白」、「薄紅」と色とりどりの「あじさい」が美しい「花の道」を作ります。
 そして「あじさい」のみならず、「春」には「菜の花」、「秋」には「秋桜」が「川辺」を飾り、訪れる人々の目を楽しませてくれます。

 「流域面積」「千葉県」下有数の「河川」「栗山川」。
 東総地区、北総地区の恵みを育む「母なる川」を見に「河川流域」の「まち」に訪れてみてはいかがでしょうか?

 備考
 毎秋「サケ」が遡上(そじょう)する「横芝光町」の「栗山川」では、昨年(2011年)11月26日「サケの捕獲見学会」が開かれ、「不漁」だった一昨年(2010年)の4倍にあたる550匹の「サケ」を捕獲したそうです。
 「香取市」には、「栗山川」にちなんだ「栗山川ふれあいの里公園」(2011年5月23日のブログ参照)が「栗源地区」にあります。
 「栗山川ふれあいの里公園」は、「総面積」1.9haの土地に「はだし健康の道」、「芝生の広場」、「イベント広場」、「軽スポーツ広場」、「子供の遊び広場」、「親水ゾーン」を設けた「市民」ふれあいの「公園」となっています。







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