本日ご紹介するのは、となりまち「旭市」「東総文化会館」で今週末の9月10日(土)開催される「濤川惣助(なみかわそうすけ)」「七宝」「国宝・重文」指定記念講演です。
「濤川惣助」は海上町(現在の旭市)出身で、世界に絶賛された日本の「七宝焼」の「中興の祖」といわれています。
金属の上に色とりどりの「釉薬(ゆうやく)」を使って「絵」を描く「七宝焼」。
「濤川惣助」は、明治時代、この「七宝焼」において、「無線七宝」という技法を確立し、日本の「七宝焼」の技術力の高さを世界に示したといわれています。
「濤川惣助」は、「海上町」の農家の次男として、弘化4年(1847年)「鶴巻村蛇園」(現在の海上町蛇園)に誕生。
明治元年17歳の時、「江戸」で「小間物商」として働いていました。
明治10年、「第一回勧業博覧会会場」で「七宝焼」を目にした「濤川惣助」は、「七宝焼」は日本を代表する輸出品になると確信。
自ら「七宝焼」の技術改良に打ち込み、「無線七宝」と「濃淡の発色」という二つの高い技術を融合させた「作品」によって、明治14年の「第二回勧業博覧会」で、「名誉金牌」を受賞したそうです。
その後も「七宝焼」の技術革新に挑み続けた「濤川惣助」は、明治16年に「アムステルダム」で、明治18年に「ロンドン」でそれぞれ開かれた「万国博覧会」でいずれも「金牌」を受賞。
明治22年の「パリ万国博覧会」では「名誉大賞」を受賞し、日本の「七宝技術」の高さを世界に示しました。
また明治29年、「帝室技芸員」に任命され、現在も「迎賓館」「赤坂離宮」「花鳥の間」には「濤川惣助」の手による32面の「七宝壁飾額」が飾られているそうです。
「七宝壁飾額」の繊細(せんさい)な色と緻密(ちみつ)な造形は、明治時代の「七宝焼」の技術力の高さを余すところなく、今に伝えています。
なお「迎賓館」「赤坂離宮」「花鳥の間」に嵌(は)め込まれている「七宝」が平成21年(2009年)12月に「国宝」に指定、更に本年(2011年)6月に「東京国立博物館」所蔵の「無線七宝」「白雪富獄図額」が「重要文化財」に指定されました。
「国宝」「重要文化財」指定を記念して今回の「記念講演」が開催されます。
明治期に世界の人々を感嘆させ、偉大な功績を残した「濤川惣助」。
「濤川惣助」を称揚した「記念講演」に足を運んでみてはいかがでしょうか?
「濤川惣助」「七宝」「国宝・重文」指定記念講演 詳細
開催日時 9月10日(土) 開演14時 開場13時半
開催会場 東総文化会館 小ホール 旭市ハ666
入場料 無料(全席自由、申込不要)
記念講演 演題
国宝「迎賓館」「赤坂離宮」と「濤川惣助」について
講師 小玉正任先生(文学博士)
問合わせ 濤川惣助顕彰会 0479-55-3121
備考
「濤川惣助」は「京都」の「並河靖之」と双璧となし、「濤川惣助」は「無線七宝」、「並河靖之」は「有線七宝」を極め、共に「七宝焼」の「大家」として並び表されています。
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