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「龍寺めぐり」(栄町・印西市・匝瑳市)
 本日二つ目にご案内するのは、近隣市「栄町」「印西市」「匝瑳市」にある「今年の干支」「龍」にゆかりのある「龍角寺」、「龍腹寺」、「龍尾寺」の「龍寺めぐり」です。

 2012年は「辰年」です。
 「今年の干支」「龍」は、「中国神話の生物」で古来神秘的な存在として位置づけられてきました。
 「龍」は「神獣・霊獣」であり、「麒麟(きりん)」、「鳳凰(ほうおう)」、「霊亀(れいき)」とともに、「四霊」のひとつとして扱われています。
 「日本の龍」は、様々な文化とともに「中国」から伝来し、元々「日本」にあった「蛇神信仰」と融合したとされています。
 「龍」は「水の神」として各地で「民間信仰」の対象となっていて、「灌漑(かんがい)技術」が未熟だった時代には、「旱魃(かんばつ)」が続くと、「竜神」に「食べ物」や「生け贄(いけにえ)」を捧げたり、「高僧」が祈りを捧げるといった「雨乞い(あまごい)」が行われていたようです。

 「匝瑳市の伝説」「大寺の龍尾寺」(2011年5月10日のブログ参照)でアップしましたが、「印旛沼」に伝わる「龍神様」に「雨乞い」をしたところ、「沼」の中から「龍神様」が現れ天に舞い上がると、突然雨が降り続いたのですが、「雷光(らいこう)」と「雷鳴(らいめい)」がとどろき、「天空」で舞い上がった「龍」が三つに裂けたそうです。
 三つに裂けた「龍」ですが、「頭」は「安食(あじき)」に、「腹」は「本埜(もとの)」に、「尾」は「大寺(おおでら)」に落ちていたのが見つかったそうです。
 人々を旱魃(かんばつ)から救った「龍」を見つけ、村人たちは手厚く葬ったそうです。
 そして「頭部」は、「石の唐櫃(からびつ)」に納めて「龍角寺(りゅうかくじ)」の堂前に埋め、「腹部」は、「本埜」の「地蔵堂」に納め、「尾部」は、「大寺」の「寺」に納めたそうで、その後「龍角寺」、「龍腹寺」、「龍尾寺」とそれぞれ「寺」の名前となったそうです。

 「龍角寺」は、「印旛郡栄町」にある「天台宗」の寺院で、山号は「天竺山」、「御本尊」は「薬師如来」で、「天竺山寂光院」と号します。
 発掘調査の結果、7世紀にさかのぼる「伽藍跡」が検出されており、創建年代の古さという点では、「関東地方」でも屈指の「古寺」です。
 また「龍角寺」には、「御本尊」でもある「銅造薬師如来坐像」(頭部のみ「奈良時代」の作)があり、「国指定重要文化財」に指定されています。

 「龍腹寺」は、「印西市」(旧「本埜村」)にある「天台宗」の寺院で、「山号」は「玄林山」、「御本尊」は「薬師如来」で、1681年(天和元年)の「縁起」によれば、917年(延喜17年)の創建とされますが、807年(大同2年)の創建とも、天平年間(729年〜748年)「龍角寺」を開いた「釈命」の創建ともされています。
 当初「勝光院延命寺」と称していましたが、上記の「印旛沼の龍神伝説」の「龍」の「胴」がこの地に落ち、それを祀ったことから「龍腹寺」と号したといわれています。

 「龍尾寺」(2011年5月10日のブログ参照)は、「匝瑳市大寺」にある「真言宗智山派」の寺院で、山号は「天竺山」、「御本尊」は「釈迦如来」で、正式名は「天竺山尊蓮院龍尾寺」です。
 「匝瑳市」で最も古い歴史を持つ寺院で、境内にある「薬師堂」の前に立っている「石灯籠」は、古くからの「龍神信仰」を伝えています。

 「印旛沼」に伝わる村人を救った「勇壮な龍の伝説」にゆかりのある「栄町」「印西市」「匝瑳市大寺」の「古寺」「龍角寺」、「龍腹寺」、「龍尾寺」。

 「新年の初詣」に「龍神伝説」ゆかりの「龍寺めぐり」にお出かけしてみてはいかがでしょうか?

 「龍寺めぐり」詳細

 「龍角寺」

 所在地  印旛郡栄町龍角寺239

 問合わせ 0476-95-4224

 「龍腹寺」

 所在地  印西市龍腹寺626

 問合わせ 印西市教育委員会生涯学習課 0476-42-5111

 「龍尾寺」

 所在地  匝瑳市大寺1856

 問合わせ 0479-74-1379

 備考
 「印西市」にある「龍腹寺」には、「印西大師二十一番札所」でもある「仁王門・地蔵堂」が一般参拝可能で、南北朝期の制作と推定される「梵鐘」があり、「千葉県重要文化財」に指定されています。
 また「龍角寺」の焼失した「塔」の「礎石」は、「穴」に溜まる「水」の「水位」が変わらぬことから「不増・不滅の石」と呼ばれています。

| http://www.inubou.co.jp/blog/index.php?e=864 |
| 地域情報::成田 | 07:58 AM |

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