本日ご紹介するのは、近隣市「成田市」「成田山書道美術館」で10月29日(土)〜12月23日(祝・金)の期間開催されます「収蔵優品展」「西谷卯木(にしたにうぼく)と二十人の仮名」です。
四季折々の景観が広がる「成田山公園」(2010年11月12日のブログ参照)の中に「成田山書道美術館」(6月5日のブログ参照)があります。
「書」の「総合専門美術館」として、優れた「作品」を常時鑑賞でき、毎回さまざな企画展を開き、「専門家」から「一般の方」まで「書の世界」を楽しめるようになっています。
この度(たび)「成田山書道美術館」では、「西谷卯木と二十人の仮名」という企画展を開催。
平安古筆のみならず、「良寛」や「慈雲」などの墨跡、「中国書画」にいたるまであらゆる古典を消化した「西谷卯木」(1904年〜1978年)は、戦後を代表する「仮名作家」として知られています。
「西谷卯木」(本名「西谷喜一」)は、明治37年(1904年)「兵庫県神戸市」に生まれ、大正9年(1920年)16歳の時「安東聖空」、「近藤雪竹」に師事、その後、昭和6年(1931年)「文部省(当時)」「中等教員検定試験習字科」合格し、神戸市の高校に就職しました。
教員時代の53歳と55歳の時に「日展五科特選」受賞、昭和37年(1962年)に教員を退職後同年「正筆会」「会長」に就任、翌年(1963年)に「日展菊華賞」受賞。
その翌年(1964年)「日展審査員」に就任(以後4回)、昭和45年(1970年)「兵庫県文化賞」、昭和48年(1973年)「日展内閣総理大臣賞」、昭和53年(1978年)に「文部大臣賞」、同年74歳の時「従五位勲四等瑞宝章」を授章しています。
そして昭和58年(1983年)に死去するまでに「毎日書道展審査会員」・「日本書芸院顧問」・「兵庫県書作家協会会長」などを歴任しています。
「西谷卯木」の作風ですが、単純化されながら深みのある「線」と現代的な「作品構成」、そして「歌作」や「古硯の鑑定」といった「文学的知性」に支えられた「西谷卯木」の書作は、歿後(ぼつご)30年以上経た今でもその魅力を失うことはないそうです。
同時に、「西谷卯木」が活躍した時代には、「仮名」の作品表現に多様性が生まれ、「書壇」は百花繚乱(ひゃっかりょうらん)といった趣を呈しているそうです。
「成田山書道美術館」では、平成14年、「西谷卯木」のご遺族から代表作品の50点の寄贈を受けたそうです。
今回の企画展では、これらの「作品」を中心に、「卯木」と同世代の「仮名作家」20人の「作品」を出品するそうです。
多様な古典を消化し、単純化しつつ深みのある「線」と「現代的な構成」で戦後を代表する「仮名作家」となった「西谷卯木」。
「西谷卯木」の作品と同世代の「仮名作家」20人の作品を鑑賞しに「成田山書道美術館」に訪れてみませんか?
「収蔵優品展」「西谷卯木と二十人の仮名」詳細
開催期間 10月29日(土)〜12月23日(祝・金)
営業時間 9時〜16時(入館は15時半まで)
開催場所 成田山書道美術館 成田市成田640
休館日 月曜日(祝日の場合は翌日)
入館料 大人500円 大高生300円
問合わせ 0476-24-0774
備考
「成田山書道美術館」のある「成田山公園」では、11月12日(土)から「第12回成田山公園紅葉まつり」が開催されます。
| http://www.inubou.co.jp/blog/index.php?e=742 |
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地域情報::成田 | 06:45 AM |