本日ご紹介するのは、近隣市「山武市」「石塚の森」と「長勝寺」です。
「石塚の森」は、「浪切不動尊」の名で有名な「不動院」の背後の標高30mの丘の上にあります。
「浪切不動尊」とは「長勝寺」という「真言宗智山派」の寺院。
山号は「成東山」、寺号は「長勝寺」で元々は「下横地村」(現在の山武市下横地)にあった「円頓寺」の末寺です。
標高30mの「石塚山」(石塚の森)の中腹の岩石上に「本堂」があり、入母屋造瓦葺き、間口三間、奥行四間、欄干・回廊をめぐらした懸崖造り(朱塗り)で、石積みの基壇の上に「本堂」内陣まで貫通している通し柱2本を含め26本の柱によって支えられています。
「長勝寺」は、天平3年(731年)「行基」が「東国巡錫」の折、「不動明王」の尊像を刻み「海難除け」を祈願し開基したとされ、その後平安時代の初め「弘法大師」が「関東教化」の折、現在の場所に移し建立して「民衆救護」のため「大護摩」を催し「民福増進」の秘法を行ったとされています。
「長勝寺」「本堂」の創建年代について明確な記録はありませんが、改修に当たって発見された棟札に元和4年(1618年)と記されていたと伝えられており、現在の「本堂」の建立時期は少なくとも江戸時代初期まで遡ると考えれています。
その後何度か「本堂」の改修が行われ、明治時代以降も明治45年(1912年)と昭和30年(1955年)に改修が行われています。
昭和49年(1974年)には「基礎石積工事」が完成し、「懸崖造り」の維持保存されています。
「長勝寺」の山門をくぐり長い石段を登ると鮮やかな「紅色」の「本堂」があり、ここから「山武市成東」の町並みが一望でき、ここから見る風景は、たいへん素晴らしいそうです。
「石塚の森」ですが、「境内林」として保護され残った「スダジイ」の「極相林」で九十九里地域の典型的な「常緑広葉樹」の自然林なのだそうです。
「石塚の森」は、「太陽」の「陽」も遮るほどの「常緑広葉樹」の中に「奇岩」、「怪石」があり、その昔太平洋の波浪で浸食、絶壁となったものと推定され考古学上貴重な地域となっています。
「石塚の森」と峰つづきの丘に「中世の城」「成東城跡」(6月19日のブログ参照)があります。
「石塚の森」の外堀ですが現在「灌漑用水」に利用されています。
「千葉県指定天然記念物」の「石塚の森」の中腹に「浪切不動」あり。
「山武市」の「古刹」「名所」に訪れてみてはいかがでしょうか?
「石塚の森」詳細
所在地 山武市成東字愛宕2551
問合わせ 山武市教育委員会生涯学習課 0475-80-1451
「成東山不動院長勝寺」詳細
所在地 山武市成東字下町2551 浪切不動尊
問合わせ 長勝寺 0475-82-2176
備考
「成東山不動院長勝寺」の「本堂」は「山武市」の「市指定文化財」で、「石塚の森」は「千葉県」の「県指定天然記念物」に指定されています。
また元禄の頃、漂流した漁船が「長勝寺」の「灯」が導き、無事に難を逃れた逸話があり、長く崇拝されたと伝えられています。
| http://www.inubou.co.jp/blog/index.php?e=574 |
|
地域情報::九十九里 | 11:43 AM |