本日ご紹介するのは、となりまち「旭市」の「蛇園出清水(へびそのでしみず)地区の自然環境」です。
「蛇園出清水地区」は、海上地区の最南端に位置し、約4haの面積を有しています。
その名の通り清水が出る自然豊かな地区で「蛍(ほたる)」や「希少植物」などが今なお残る貴重な環境を守っている地区です。
海上地区を南北に縦断する「斜面林」(旭市指定天然記念物)に隣接していて、「棚田」で水稲の栽培をしていました。
その後、土地改良事業により水田の基盤整備を行いましたが、休耕により水田は荒廃寸前の状況となったそうです。
こうした中、地主31名が水田の管理と周辺の環境保全活動に立ち上がり、平成14年に「蛇園出清水管理組合」を組織しました。
町(海上町)や「海上町自然保護協会」(当時)の支援を受け、この地区に生息する「源氏蛍(げんじぼたる)」(生息地として「市指定天然記念物」)や「シラン」や「食虫植物」等の「希少植物」の保護、「秋桜」、「菜の花」の景観形成作物の栽培や桜並木の形成を目指した「河津桜」の植樹を行っているそうです。
「蛇園出清水地区」には、宝暦8年(1758年)に建立された「還来寺(げんらいじ)」という「真言宗智山派」の寺院があります。
「還来寺」は、「七宝工芸」の最高峰と称され、明治時代の「帝室技芸員」を務めた芸術家「濤川惣助」(1847〜1910年)の生家の「菩提寺」として知られています。
「蛇園」の農家に生まれた「濤川惣助」は、やがて「無線七宝」というぼかしを基調とした「日本画」そのままの「七宝焼」を完成し、国内外の人々を驚かせたそうです。
「迎賓館大食堂」(旧赤坂離宮・花鳥の間)に残る「花鳥七宝」は、国宝的名品と評価されているそうです。
また「還来寺」周辺の道路脇にも「蛍」が舞うのが見られるようです。
上記のようなことから「蛇園出清水地区」は「ホタルの里」として知られ、自然に溢れ「蛍」の生息地として適しています。
「蛍」鑑賞に特に適しているのは「還来寺」の近辺で、お堂の裏は建物の陰になっていることもあり、発光する「蛍」を見受けられるそうです。
気温が高く曇りで風がない日、月明かりのない暗い夜などたくさんの「蛍」が発光しながら宙を舞う幻想的な光景が見られるようです。
「蛇園出清水地区」では「養成池」を設置するなど、貴重な「蛍」の保護活動に取り組んでいて、地区の地権者が共同で管理している区域なので、一般の立ち入りを制限している場所もあるそうです。
「人」と「自然」が共生している「ホタルの里」となっている「蛇園出清水地区の自然環境」。
自然溢れる「旭市」「蛇園」に訪れてみませんか?
「蛇園出清水地区の自然環境」詳細
所在地 旭市蛇園612
連絡先 蛇園出清水管理組合 0479-68-1174
「蛇園出清水地区」の見所・見頃
「河津桜」 (2月下旬〜3月中旬)
「菜の花」 (2月〜4月頃) 3.7ha
「源氏蛍」 (5月下旬〜6月中旬)
「シラン」 (6月中旬) 41a
「彼岸花」 (8月下旬〜9月中旬) (別名「曼珠沙華」)
「秋桜」 (8月下旬〜10月中旬) 3.7ha
備考
「蛇園出清水地区」では地域を上げ保護活動に取り組んでいます。
「ホタル鑑賞」の際は、「海上野球場」近くから「還来寺」に向かう間に駐車場がいくつかあるので、そこから徒歩で向かうのがおすすめだそうです。
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地域情報::旭 | 11:43 AM |