曇り空広がる犬吠埼。
所々晴れていますが、風か強く肌寒い陽気です。
そんな中、本日ご紹介するのは、当地銚子「飯沼観音」境内にある「水準原標(すいじゅんげんひょう)石」です。
「早春観光キャンペーン」の一環で本年2月15日に開催された「飯沼観音 圓福寺」お宝めぐりの会場になった「圓福寺 飯沼観音」。
その境内に、柵に囲まれ保護コンクリート中央の13cm角の「水準原標石」があります。
「水準原標石」は1872年(明治5年)にオランダの土木技師である「リンド」が設置しました。
「水準原標石」の正式名称は「飯沼水準原標石」。
詳しく紹介すると「飯沼水準原標石」は、明治政府の招聘(しょうへい)により来日した「ドールン」を代表とするオランダ人技師団の一人、「リンド」により設置されたそうです。
「利根川」、「江戸川」の水準測量を開始するときに「リンド」は、千葉県銚子市にある「飯沼観音」内に設置し、これを基準に「飯沼水位尺(量水標)」の「基本水平面」を(J.P.)「日本水位尺」と名付けたそうです。
ここから、「利根川」、「江戸川」の「基本水平面」(Y.P.0.0m)の高さや「荒川」の「基本水平面」(A.P.0.0m)の高さが決まり、現在のそれらの河川における河川計画の基準高となっています。
ちなみに、この当時(明治5年前後)、明治政府は、「利根川」、「江戸川」、「荒川」や「信濃川」、「淀川」等の河川を治水(河川の氾濫から町を守ること)や利水(舟運のための運河の建設や農業・工業用水や上水の確保)等の「河川改修」のために「デムーレ」や「ムルデル」に代表されるたくさんのオランダ人技師を招いたそうです。
「水準原標」は、河川工事の水準基準面となるもので、「飯沼水準原標石」は「日本最初の水準原標」です。
平たく言うと全国の山の高さや川の深さをはかる基準となるもので、水準測量(高さを測る測量)を行う時の原点となる点のことです。
観光名所「飯沼観音」に、日本の河川測量の原点になっている「水準原標」の「飯沼水準原標石」あり。
まち歩き観光に適したエリアにありますので、「飯沼観音」周辺の観光の際は立ち寄ってみてはいかかでしょうか?
水準原標石・詳細
所在地 銚子市飯沼293-1 飯沼観音境内
備考
「リンド」の残した、「飯沼水準原標石」は日本における「河川測量の原点」や「日本水準原点設置の原点」であり、その功績は、「デムーレ」や「ムルデル」の功績に勝るとも劣らないものといえるようです。
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地域情報::銚子 | 09:50 AM |