朝から晴れている犬吠埼。
晴れている分、今朝方は肌寒く、一雨毎に冬が近づいて来ているような気がします。
さて本日は、地元銚子の名刹「飯沼山 圓(円)福寺(えんぷくじ)」をご紹介します。
「圓(円)福寺」は、銚子市馬場町にある真言宗の寺院です。
山号は「飯沼山」。
先(10月13日)のブログで紹介しました「坂東三十三観音霊場」の第27番札所となっており、「飯沼観音」と称されます。
はじめに「圓(円)福寺」の歴史を紹介します。
自伝によれば、本尊の「十一面観世音」を拾い上げた漁夫・清六と長蔵が出家し、弘仁年間(810〜824年)この地を訪れた弘法大師「空海」開眼したとされます。
鎌倉時代以降はこの地を治めた「海上氏」の帰依を受け、時運は興隆したそうです。
その後 海上氏の庇護を受け、大小様々な建物が整備され、戦前まで豪壮な姿を見せていましたが、太平洋戦争のためにすべてが焼失したそうです。
ちなみに「観音堂」は「圓(円)福寺」の本堂で、昔は東南200m離れた「圓(円)福寺本坊」までが境内であったそうですか、今日では「圓(円)福寺」と「飯沼観音」は道路や商店などで断ち切られています。
「圓(円)福寺本坊」(納経堂)は間口十二間・奥行八間の瓦葺で「大師堂」と称し、客殿庫裡が連なっています。
「天保水滸伝」で知られる侠客「銚子の五郎蔵」の墓もここにあり、本坊には五郎蔵の倅(せがれ)勝五郎と飯岡の助五郎寄進の大きな銅坪もあるそうです。
「圓(円)福寺」が札所に推挙されたのは、「鎌倉幕府」に重きをなした東氏や海上氏によって支持されたからといわれています。
そして諸国から「飯沼観音」に巡礼が集まるようになると、現代では26番の「清滝寺」から土浦、佐原経由でおよそ100km、車で2時間半程の行程。
当時としては陸路でも水路でも、巡礼の際は銚子で一泊を余儀なくされ、次の札所28番「滑河龍正院」まで60km近くあるため、銚子は門前町・宿泊地として発展していったようです。
創建以来1200年の寺歴の真言宗の名刹。
坂東27番観音霊場であり、全国の観音信者はもとより、地元の人々の信仰を集める銚子のパワースポットにお出かけ下さい。
圓(円)福寺データ
銚子市馬場町293
0479-22-1741(本坊)
備考 飯沼観音境内にある「銚港神社」は観世音示現と共に海中より出現の馬脳石がご神体で、明治2年までは「竜蔵権現」と称し、飯沼観音の鎮守であったそうです。
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地域情報::銚子 | 10:05 AM |