本日ご紹介するのは、となりまち「茨城県」「神栖市」から「大洗町」までの「海域」「鹿島灘(かしまなだ)」です。
「鹿島灘」は、「茨城県」東部の「大洗岬(おおあらいみさき)」から「千葉県」東部の「犬吠埼」に広がる「太平洋」の「海域」(「太平洋沿岸海域」)で、「灘(なだ)」と「地名」が付く「海域」では、「東端」に当たります。
「鹿島灘」の「海底地形」は「海岸線」に並行して広大な「大陸棚」が続き、「大陸棚」「斜面」も緩やかだそうです。
ちなみに「灘」とは、「沖合」の中で「波」が荒く、「潮流」が速い所を指し、「洋」とも書き表されます。
「さんずい」に「難」という「字」の如く、古くから「航海」が困難な場所とされ、そのため「沿岸」には「避難港」が発達しています。
とりわけ、「黒潮」(日本海流)が流れる「太平洋」側に多く分布しています。
その反面、「鹿島灘」以北の「太平洋」岸には全く「灘」が見られません。
これは、「灘」という「地名」の由来が、「海運交通」の発展と関係が深いと思われます。
一方、「瀬戸内海」にも「灘」が多数分布しています。
しかし、この「灘」は穏やかな「水域」が多く、本来の定義からは大きく反しています。
「鹿島灘」の「海流」は「夏」は「黒潮」(暖流)、「冬」は「親潮」が流れる「寒暖両流」の接触・交替する所で、これらのため「波浪」高く「帆船時代」には「航海」困難な「難所」であったそうです。
しかし、これが「霞ヶ浦(かすみがうら)」や「利根川」を利用する「常陸(ひたち)」の「内陸水運」を発達させた原因でもあったそうです。
「鹿島灘」の「概要」ですが、「海底」は「水深」140mまで沈み込み「大陸棚」が続き、また「太平洋」から流れ込む「日本海流」(黒潮)と「三陸沖」から流れ込む「千島海流」(親潮)がぶつかり合う「潮目」となり、「寒暖両流」の存在は「好漁場」をつくり、「鹿島灘」一帯は「水産資源」が豊富で、「秋刀魚(サンマ)」、「鰯(イワシ)」、「鯖(サバ)」、「烏賊(イカ)」(2010年11月20日のブログ参照)などが採れ、沿岸の「久慈(くじ)」、「大洗」、「波崎」、「銚子」に「漁港」が発展しており、特に「銚子漁港」(1月24日のブログ参照)は「日本有数」の「漁港」として、知られています。
また、「大洗」近辺では「鮟鱇(アンコウ)」(2010年11月19日のブログ参照)が「冬」の味覚として知られており、「アンコウ料理」の「店」が多いです。
また「鹿島灘」のある「鹿島の地」は古くから「鹿島神宮」(2010年11月8日・9日・10日のブログ参照)の「聖域」として知られ、境内には「自然」の「砂浜」が残っています。
また近年は大規模な「堀込式港湾」で、「鹿島臨海工業地帯」と「鹿島港」の発達で「大型タンカー」の往来も多くなり、「鹿島臨海工業地帯」の「根幹」を成す「鹿島コンビナート」が中心となって発展しています。
「鹿島灘」にある「港湾」ですが、「茨城港大洗港区」(重要港湾)、「鹿島港」(重要港湾)、「波崎漁港」、「銚子漁港」(特定第3種漁港)となっています。
また「鹿島灘」には、「海浜」・「公園」も多くあり、「大洗海岸」(大洗町)、「大洗サンビーチ海水浴場」(大洗町)、「大竹海岸鉾田海水浴場」(鉾田市)、「鹿島灘海浜公園」(鉾田市)、「下津海水浴場」(鹿嶋市)、「平井海水浴場」(鹿嶋市)、「日川浜海水浴場」(神栖市)、「波崎海水浴場」(神栖市)(2011年7月19日のブログ参照)となっています。
これらの「海水浴場」は7月に「海開き」をし、「海水浴シーズン」に入りますと、多くの「海水浴客」、「観光客」の皆さんで賑わいます。
「本州」「太平洋岸」の「最東端」の「海域」「鹿島灘」。
これからの「海水浴」の季節にお出かけしてみてはいかがでしょうか?
備考
「灘」は「瀬戸内海」や「備後水道」にも多く分布していますが、これらは洋上のものとは逆に、「水面」が穏やかなものが多いそうです。
これは、「灘」には、「風」や「波」が荒く、「航海」が困難な場所という意味のほか、「陸地」の「沖合」で「島」が少ない地域を指すことがあるためなのだそうです。
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地域情報::神栖 | 01:15 PM |