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「取香の三番叟(とっこうのさんばそう)」(成田市)
 本日三つ目にご案内するのは、近隣市「成田市」「側高神社」で明後日(あさって)の4月7日(土)に開催されます「取香の三番叟(とっこうのさんばそう)」です。

 「取香の三番叟」の行われる「成田市」の「取香地区」は、「成田国際空港」に隣接する「農業」を中心とした約50戸の「集落」で行われていました。
 そして平成10年まで毎年4月3日に行われる「側高神社」の「祭礼」に奉納されていました。
 (現在は4月第1土曜日開催)

 「成田国際空港」を見渡す「高台」に建つ「側高神社」ですが、「本社」は「香取市」にある「香取神宮」(2010年11月5日・6日のブログ参照)で「摂社」なのだそうです。
 「側高神社」の「拝殿」頭上には、「側鷹神社」の表示があり、その昔「側高神社」のある「取香地区」では「鷹」が「神聖な鳥」として捕らえることを禁じていたことの名残と伝えられています。

 「取香の三番叟」は、「側高神社」の「花見祭り」(「花見法楽」)に奉納される「郷土民俗芸能」です。
 「三番叟」は「式三番(しきさんば)」ともいわれ、「笛」・「小鼓」・「太鼓」の「伴奏」に合わせ、「翁(おきな)」・「千歳(せんざい)」・「三番叟」の「三翁」による「五穀豊穣」を祈った「舞」です。

 「取香の三番叟」は、どこからどのように伝わったのか、いつ頃から行われているものなのか、いつ頃から行われているものかを示す「資料」が残されていませんが、「お面」を入れてある「箱の裏」に、
 「下総植生郡 取香邑(むら) 若者世話人 茂吉佐市 天保11年(1840年)庚子三月 大工林蔵」
 と記されており、今から約160年前には「取香地区」に伝えられ演じられていたことが推定されます。

 祭りの当日は、「取香共同利用施設」(旧「円勝寺」)に集合し、「衣装」を整えて「側高神社」へ向けて出発します。
 「行列」は「万灯振り」2人を先頭に、道中では「佐原囃子」(2月23日のブログ参照)が演奏されます。
 また「大太鼓」、「小太鼓」、「笛」、「小鼓」、「太鼓」の「囃し方」が「バカ囃子」、「アンバ囃子」、「大漁節」などを囃しながら、「側高神社」に練り込むことから始まるそうです。
 「側高神社」での「神事」が済むと、「拝殿」で「三番叟」の「舞」が奉納されます。
 この「三番叟」の「特色」は「舞手」の「足の動き」にあり、「動き」が大きく軽快で躍動感溢れる「舞」なのだそうです。
 「囃し方」は、「笛」1名、「太鼓」1名、「小鼓」2名で、「歌舞伎」の「式三番叟」という「祝福舞」に「源」を持つ「芸能」で、「庶民的な芸能」として受け継がれ「旧態」をよく留めているそうです。

 「取香の三番叟」は、「高速道路」の建設、「側高神社」の移転などで一時中止されていましたが、「藤崎定雄」さんの呼びかけで昭和49年(1974年)に「保存会」が結成され、平成12年には「全国民俗芸能大会」で披露し「全国」にその名を広めました。
 現在(2012年)「取香地区」の「戸数」はわずか25戸で、「保存会」のメンバーは18人なのだそうです。

 「取香地区」の人々が熱い想いで演じている「取香の三番叟」。
 「伝統行事」が行われる「側高神社」に訪れてみてはいかがでしょうか?

 「取香の三番叟」詳細

 開催日時 4月7日(土) 13時〜15時半(予定)

 開催会場 側高神社 成田市取香276

 問合わせ 成田市生涯学習課 0476-20-1534

 備考
 「取香の三番叟」は、昭和62年(1987年)2月27日に「千葉県」の「県指定無形民族文化財」に指定されています。

| http://www.inubou.co.jp/blog/index.php?e=1037 |
| 地域情報::成田 | 10:36 AM |

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