本日二つ目にご紹介するのは、近隣市「成田市」「成田山表参道」及びその周辺地域で明日、4月3日(火)に開催されます「成田のおどり花見」です。
「成田」では毎年4月3日に、旧「成田町」を形成していた「東町」・「本町」・「仲町」・「上町」・「幸町」・「花崎町」・「田町」の7ヵ町で「おどり花見」が行われています。
この「おどり花見」は、江戸時代の元禄年間頃から伝承されているといわれています。
各町内には「女人講(にょにんこう)」と呼ばれる「女性」たちの「集まり」があり、「おどり花見」は「女人講」によって行われています。
7年に一度まわってくる「年番」にしたがって、「成田の鎮守」である「三ノ宮植生神社」に集まり、ここをはじめに各町内に祀られている16の「神仏」に詣で、それぞれの場所で「弥勒(みろく)踊り」という「踊り」を奉納します。
旧「成田町」7町の「女人講」が1年間、順番に「お篭(=ご神体)」の保管をします。
1年の保管が終わって次の「女人講」に受け渡した「女人講」は、その責任から解放された喜びから、「やれ、うれしや」とサクラの季節の4月3日に踊ることから「おどり花見」なのだそうです。
普通ならば「花見おどり」というべきところですが、「おどり花見」と呼んでいるところから、「花見」ではなく「おどり」が主であることがわかります。
「弥勒踊り」の「弥勒」とは、「末法」の「世界衆生」を救うという「経典」に基づく「救世菩薩」で、日本では11世紀頃から盛んになった信仰なのだそうです。
「弥勒踊り」は、「鹿島神宮」(2010年11月8日・9日・10日のブログ参照)を中心に「茨城」・「千葉」・「埼玉」地方から「伊豆方面」に広く分布している「郷土舞踊」で、「神仏」をなぐさめ、「悪霊退散」を祈り、「五穀豊穣」を願う「踊り」で、「女人講」の「婦人」たちはおそろいの着物を着て、7町内16の「神社」や「仏堂」をまわってお参りをし、「踊り」を奉納します。
「成田のおどり花見」の「巡拝コース」ですが、各町内ごとに祀られた「神仏」を回りますが、「回り方」は町内ごとに異なっているそうです。
ただし、始まりが「成田の鎮守」である「三ノ宮植生神社」であるところは共通しており、毎年午前7時〜8時頃から「おどり花見」が始まるそうです。
(巡拝コースは下記詳細に記載)
「成田」の「伝統」を伝える「春の踊り」「成田のおどり花見」を見に「成田市」に訪れてみてはいかがでしょうか?
「成田のおどり花見」詳細
開催日時 4月3日(火) 8時〜18時(予定)
開催会場 成田山表参道 及び その周辺地域 成田市成田1
平成24年(2012年)の「巡拝コース」詳細
1 7時00分 植生神社 (三の宮様)
2 植生神社 (天王様)
3 8時00分 幸町 薬師様
4 9時00分 上町 道祖神様
5 10時00分 花崎町 権現様
6 11時00分 成田市役所
7 12時00分 仲町 愛宕様
8 13時30分 本町 愛宕様
9 15時00分 成田山 御不動様 (大本堂前)
10 成田山 清瀧権現様 (光明堂脇)
11 噴水公園
12 成田山 新勝寺様 (光輪閣玄関前)
13 16時30分 田町 道祖神様・愛宕様
14 17時30分 東町 子安様・愛宕様
道路状況などにより、時間が前後することがありますので、ご了承下さい。
問合わせ (社)成田市観光協会 0476-22-2102
備考
「成田のおどり花見」の「弥勒踊り」は、「茨城県」から「伊豆地方」に広く分布する「弥勒信仰」のひとつですが、「成田」の場合は「歌詞」の最後に「あんば大杉大明神、悪魔祓ってヨイヤサ」とあるように、江戸時代に「疱瘡除け」の「神」として流行した「茨城県稲敷郡」(旧「桜川村」)の「大杉神社」(2011年2月3日のブログ参照)信仰が加わった「踊り」だそうです。
「成田のおどり花見」は、昭和39年4月28日に「千葉県」の「県指定無形民族文化財」に指定されています。
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地域情報::成田 | 01:38 PM |