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「髭撫(ひげなで)祭」(香取市)
 本日ご案内するのは、となりまち「香取市」「側高神社(そばたかじんじゃ)」で今週末の1月8日(日)に行われます「髭撫(ひげなで)祭」です。

 「髭撫祭」は、約800年前の建保2年(鎌倉時代)に始められたと伝えられ、「五穀豊穣」と「子孫繁栄」を祈願する「側高神社」の伝統行事です。

 「側高神社」の御祭神は、「天神」(あまつかみ、造化三神)「天之御中主神(あめのみなかぬしかみ)」「高皇産霊神(たかみむすびのかみ)」「神皇産霊神(かみむすびのかみ)」だそうです。

 「側高神社」の由緒ですが、「経津主神社三十六ヶ深秘書」(長保2年香取大宮司神主佐午かしら従五位上武名の奥書)に、「瓊瓊杵尊降臨之時鎮座是高天原也」とあるように、「天孫」が降臨したときに、「経津主神」(香取神社の御祭神)が「高天原の神」を奉齋(神仏を持ってきて祀ること)したのが起源とされています。

 「髭撫祭」の由緒ですが、約800年前の鎌倉時代の建保2年に始められ、「大倉村」の「氏子」を「氏族別」に18組に分け、毎年交代に「祭り当番」を務めるそうです。
 この「当番」の「引き継ぎの行事」として「髭撫祭」が行われます。

 「髭撫祭」の「次第」は、最初に「境内」の「毘沙門天(びしゃもんてん)」を祀った「祠(ほこら)」の前に敷かれた「筵(むしろ)」の「席」に「去年の当番」と「請当番」が向き合って座り、「神職」の「采配」により「引き継ぎの行事」が行われます。

 引き続いて、「神社境内」に「注連縄」を張り、「鶴・亀」が遊ぶ「蓬莱飾り」を飾った「席」に、「当番」と「請当番」が「東西」に別れて「酒豪」を競うそうです。
 「参加者」は、「紋付き羽織り」に「袴(はかま)」の「礼装」を「威儀」を正し、3人づつ「席」に着き、「七引き合い」の「杯事」を行います。

 最初、約2合入る「杯」を一杯を「飲む組」から始まり、三杯、五杯、七杯、七杯、五杯と「組」が入れ替わり飲み干します。
 この間、雰囲気が盛り上がると「規定の杯数」を越えて、「杯」を勧めるそうです。
 この勧める合図を「髭を撫(な)でる」ことで行うことから「髭撫祭」の「名前」がついたようです。

 しかし、「請当番」側が「髭」を撫でると「逆撫(さかなで)」といい、三杯の追加となります。
 古い記録にも「強いて三杯飲ましむる例なり」とあり、俗に「ひげなでさんばい」と呼ばれています。
 「席」の前には「焼いた小鮒」と「鮭の切り身」を刺した1m近い長さの「竹串」を飲み干すたびに地面に挿します。
 これを食べると一年の「無病息災」の「御利益」があるといわれ、村民が持ち帰るそうです。

 「鎌倉時代」から続くなんともユーモラスな「奇祭」「髭撫祭」を見に「香取市大倉」に訪れてみてはいかがでしょうか?

 「髭撫祭」詳細

 開催日時 1月8日(日) 13時半頃〜

 開催会場 側高神社 香取市大倉5

 問合わせ 0478-57-1545

 備考
 「髭撫祭」は、「おびしゃ」の一種といわれますが、今は「弓矢」を射るなどの「行事」はありません。
 「小鮒」などを刺した「竹串」の長さが「矢」の長さほどあり、「小鮒」や「鮭の切り身」が「矢の羽」のように見えることから、この「竹串」が昔の「弓矢」を用いた「おびしゃの名残」と思われるそうです。
 なお「髭撫祭」は、「香取市」の「無形民族文化財」に指定されています。

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| 地域情報::香取 | 02:25 PM |

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