本日二つ目にご案内するのは、となりまち「香取市」「山倉大神」で今週末の12月4日(日)に開催されます「山倉の鮭祭り」です。
「山倉の鮭祭り」の行われる「山倉大神」ですが、社伝によると創建は弘仁2年(811年)「辛卯の霜月」(旧暦11月)「初卯の日」で、この地方に「疫病」が流行した際に、「御祭神」を勧請(かんじょう)したとされます。
現在の「山倉大神」「主祭神」は、「高皇産霊大神(たかみむすびのおおかみ)」、「配祀神(はいししん)」は「建速須佐男尊(たけはやすさのおのみこと)」、「大国主尊(おおくにぬしのみこと)」です。
「香取市山倉地区」に鎮座する「山倉大神」は、市内外から広く「参詣者」が訪れる当地随一の古社です。
特に、12月第1日曜日に「初卯大祭」は、「山倉の鮭祭り」(県指定無形民族文化財)として有名で、多くの人で賑わいます。
「栗山川」支流に遡上してきた「鮭」を献納する祭りで、その謂(いわ)れ諸説があり定かではありませんが、神前に献じる「鮭」は、古来より「竜宮神献の御鮭」として伝えられています。
江戸時代後期の「下総名勝図絵」でも以下のように紹介されています。
「御神事十一月中の卯の日なり。
疫病を悩むもの此の神を祈りて霊験すみやかなり。
是を獲たる人、山倉に持ち行くに、その人を祭礼の上席に居らしめて饗応する古例なり」
「山倉大神」では、「鮭」を龍宮献進のものとし、奉納された「鮭」を「初卯祭」(現在は12月第1日曜日)の前日に「白川流包丁式」の「神事」で小さく「切り身」にさばき、祭礼当日に限り「護符」として「参詣者」へ頒布しています。
「護符」は、「災いをサケる」と珍重され、常備されている「黒焼きの護符」とともに、「病災消除」とくに「風邪薬」として知られています。
「鮭祭り」当日に鳥居近くに、「鮭の護符」を売る場所がしつらえてあり、「まがことをさける魚(うお)こそめでたけれ 奇しき魚ぞ神や愛(め)ずらん」の歌が紹介されているそうです。
凶事を避けるに、魚の鮭をかけあわせたものであるようです。
ちなみに護符には、2種類あって、1つ「生鮭」、1つ「黒焼鮭」であり、ともに300円だそうです。
「山倉大神」の「護符」に関しての伝承が諸説があり、諸国行脚していた「空海」が当地を訪れた際、流行っていた「インフルエンザ対策」に考案したともいわれています。
「山倉の鮭祭り」の行われる「山倉大神」に訪れてみてはいかがでしょうか?
「山倉の鮭祭り」「山倉大神」詳細
開催日時 12月4日(日) 11時〜
開催会場 山倉大神 香取市山倉2347-1
問合わせ 0478-79-2706
備考
「山倉大神」は、かつて「代参講」により、東京や横浜などの講中の崇敬を受けていたそうです。
「額殿」には「心力元講」、「賽銭箱」や「手洗石」には「昭和講」、「神輿殿」は「江東講」などの「講名」が記されており、境内の寄進物などからわかるそうです。
「山倉の鮭祭り」が行われる「山倉大神」と「観福寺」は、5分程の近さにあるそうです。
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地域情報::香取 | 02:08 PM |