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「ユネスコ無形文化遺産登録」「佐原の山車行事」「記念祝賀山車曳き廻し」(香取市)
 本日ご紹介するのは、となりまち「香取市」「佐原の町並み」で4月29日(祝・土)・30日(日)に開催されます「ユネスコ無形文化遺産登録」「佐原の山車行事」「記念祝賀山車曳き廻し」です。

 「佐原の町並み」は、「香取市」「佐原」の「市街地」にある「歴史的」な「建造物」が残る「風情」ある「町並み」です。
 「佐原」は、江戸時代に「利根川東遷事業」により「舟運」が盛んになると、「小野川」(2012年9月7日のブログ参照)には、「物資」を「陸」に上げるための「だし」と呼ばれる「河岸施設」が多く作られました。
 明治以降もしばらくは「繁栄」は続き、「自動車交通」が発達し始める昭和30年(1955年)頃までにかけ、「成田」から「鹿島」にかけての「広範囲」な「商圏」を持つ「まち」となっていました。
 上記のように「利根川水運」で栄えた「商家町」の「歴史的景観」を今に残す「佐原の町並み」が、「佐原の市街地」を「南北」に流れる「小野川」沿いと、「佐原の市街地」を「東西」に走る「香取街道」沿い、「下新町通り」等に見ることができます。
 「佐原の町並み」ですが、「佐原」が最も栄えていた江戸時代末期から昭和時代前期に建てられた「木造町家建築」、「蔵造り」の「店舗建築」、「洋風建築」等から構成されています。
 「佐原の人々」は、「江戸の文化」を取り入れ、更にそれを「独自の文化」に昇華しており、「江戸優り(エドマサリ)」といわれるほど栄えていたそうで、当時の「面影」・「歴史景観」を今に残し、またそれを活かした「まちづくり」に取り組んでいることが認められ、「佐原の町並み」は平成8年(1996年)12月、「関東」で初めて「重要伝統的建造物群保存地区」(重伝建)に選定されています。
 「佐原の重伝建」は昔からの「家業」を引き継いで、今も営業を続けている「商家」が多いことから、「生きている町並み」としても評価されています。
 「重要伝統的建造物群保存地区」には、「佐原の偉人」「伊能忠敬」(2011年3月5日のブログ参照)が過ごし、寛政5年(1793年)建築された「伊能忠敬旧宅」(国指定史跡)(2012年2月24日のブログ参照)の他、「千葉県」の「県指定有形文化財」も8軒(13棟)が「小野川」沿いや、「香取街道」沿いに軒(ノキ)を連ねています。

 「佐原の大祭」(2011年7月13日のブログ参照)ですが、江戸時代から約300年続いている「祭礼」で、毎年7月に行われる「八坂神社祇園祭」(2016年7月11日・2015年7月7日・2014年7月8日・2013年7月10日・2012年7月9日・2011年7月11日のブログ参照)と、10月に行われる「諏訪神社秋祭り」(2016年10月6日・2015年10月9日・2014年10月8日・2013年10月10日・2012年10月10日・2011年10月3日のブログ参照)を総称したもので、「佐原の大祭」は、2004年(平成16年)に、「国」の「重要無形民俗文化財」に指定されています。
 「佐原の大祭」では、「大人形」を乗せた「高さ」9mもある「山車」が、「小江戸」と称される「佐原の町並み」(国選定重要伝統的建造物群保存地区)を、「日本三大囃子」「佐原囃子」(2012年2月23日のブログ参照)の「音色」に合わせ、「山車」が曳き廻されます。
 「佐原の大祭秋祭り」では、「小野川」の「西側一帯」(新宿地区)の「家々の軒先」をかすめながら、14台の「山車」が曳き廻され、「勇壮」で「風情」たっぷりなその様子は、江戸時代の「情景」を彷彿させ、「佐原の365日」はこの日のためにあるといっても過言ではないといえるほど盛り上がりをみせます。

 「佐原の大祭」は、上記のように「年」2回行われ、「夏」は「小野川」を挟んで「東側」の「本宿」・「八坂神社」、「秋」は「西側」の「新宿」・「諏訪神社」の「祭礼」として行われます。
 江戸時代、

 「見物の群衆、人の山をなし」

 といわれるほど「賑わい」を見せた「佐原の大祭」は、何といっても「華麗」な「山車」、「哀愁」を帯びた「佐原囃子」が「特徴」とされ、「古い町並み」の残る「小野川」沿いを行き交う「山車」の「姿」は、「見どころ」のひとつで、「佐原のまち」に「小江戸の賑わい」が戻る「祭礼」となっています。

 「佐原のまちなか」では、「祭」(佐原の大祭)が近づくと、どこからともなく「お囃子」が聞こえてきて、「佐原」「各町内」の「下座連」が「練習」を始めるそうです。
 そして「佐原の大祭」「期間中」、「下座連」は「山車」に乗り込み、曳き廻される「道々」に合わせ「曲」を演奏し、その「音色」が「江戸の風情」へと誘(イザナ)います。
 また「佐原の大祭」「自慢」の「山車」は、「総欅造り」の「本体」に、「関東彫り」の「重厚な彫刻」が飾り付けられ、「上部」には、江戸・明治期の「名人人形師」によって製作された「高さ」4mにもおよぶ「大人形」が乗っています。

 「ユネスコ無形文化遺産」(intangible Cultural Heritage)は、「ユネスコ」の「事業」のひとつで、同じく「ユネスコ」の「事業」である「世界遺産」が「建築物」等の「有形」の「文化財」の「保護」と「継承」を目的としているのに対し、「民俗文化財」、「フォークロア」、「口承伝統」等の「無形のもの」(無形文化財)を「保護対象」とすることを目指したものです。

 「ユネスコ無形文化遺産」ですが、2003年(平成15年)の「第32回ユネスコ総会」で採択された「無形文化遺産の保護に関する条約」の「第2条」で、

 「無形文化遺産とは、慣習、描写、表現、知識及び技術並びにそれらに関連する器具、物品、加工品及び文化的空間であって、社会、集団及び場合によっては個人が自己の文化遺産の一部として認めるものをいう」

 と定義しています。
 「同条約」においては、「無形文化遺産」の「重要性」についての「意識」を向上させるために、「ユネスコ」内に設置された「無形文化遺産保護」に関する「政府間委員会」によって、「人類の無形文化遺産の代表的な一覧表」(Representative List of the Intangible Cultural Heritage of Humanity)を作成することとされています。(第16条)
 また、「条約採択」前に「人類の口承及び無形遺産の傑作」(Masterpieces of the Oral and Intangible Heritage of Humanity)として宣言されたものは、「一覧表」に記載されることになっています。(第31条)
 一般に、この「一覧表」に掲載される「無形文化遺産」を、「世界無形遺産」や、「世界無形文化遺産」といった「世界」と付く「俗称」で呼ぶこともありますが、「日本」での「条約承認手続き」における「表記」は「無形文化遺産」であり、「条約本文」においても「world」は冠されず、誤りだそうです。

 「ユネスコ無形文化遺産」は、「芸能」(民俗音楽・ダンス・劇等)、「伝承」、「社会的慣習」、「儀式」、「祭礼」、「伝統工芸技術」、「文化空間」等が対象となっており、「有形」の「文化遺産」については既に1972年(昭和47年)に採択された「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」(世界遺産条約)により、「世界遺産」を「リストアップ」する等の「保護の枠組み」が整えられていましたが、「無形文化遺産」についてはその「枠組み」で保護することが難しいため、新たな「枠組み」が作られました。
 「無形文化遺産の保護に関する条約」は、「締約国」が30か国に達した時点から3ヶ月後に発効する「規定」となっており、採択されてから約3年後の2006年(平成18年)4月20日に発効しました。
 「ユネスコ」では、「無形文化遺産の保護に関する条約」の「発効」に先立ち、隔年で「人類の口承及び無形遺産の傑作の宣言」(傑作宣言)として発表しており、隔年で3回行われ、(2001年、2003年、2005年)、計90件が傑作宣言されました。

 「ユネスコ無形文化遺産」に認定されている「日本」の「無形文化遺産」は、下記の通りです。

 2001年
 能楽(芸能)

 2003年
 人形浄瑠璃文楽(芸能)

 2005年
 歌舞伎(芸能)

 2009年
 雅楽、小千谷縮・越後上布、甑島のトシドン、奥能登のあえのこと、早池峰神楽
 秋保の田植踊、チャッキラコ、大日堂舞楽、題目立、アイヌ古式舞踏

 2010年
 組踊、結城紬

 2011年
 佐陀神能、壬生の花田植

 2012年
 那智の田楽

 2013年
 和食 日本の伝統的な食文化

 2014年
 和紙(石州半紙(2009年登録)、本美濃紙(美濃和紙)、細川紙(小川和紙))

 2016年
 山・鉾・屋台行事(18府県の計33件)

 「香取市」では、「ユネスコ無形文化遺産」「佐原の山車行事」の「登録」を記念して、「香取市」が誇る「佐原の山車行事」の「記念祝賀山車曳き廻し」が4月29日(祝・土)・30日(日)の2日間披露されます。
 「佐原の大祭」「佐原の山車行事」は、江戸時代から続く「伝統行事」で、「我が国」を代表する「山車祭り」として「国」の「重要無形民俗文化財」に指定されており、今回の「佐原の山車行事」「記念祝賀山車曳き廻し」では、4月29日(祝・土)に「24町内参加メインイベント」、4月30日(日)に「9町内自由曳き廻し」が行われるそうです。
 「ユネスコ無形文化遺産登録」「佐原の山車行事」「記念祝賀山車曳き廻し」の「日程」・「会場」は、下記の通りです。

 4月29日(祝・土)

  9時00分 山車曳き廻し開始

 13時00分 祝賀会場整列完了

 13時30分 祝賀イベント開会(コミュニティセンター)

 15時30分 祝賀イベント閉会

 16時00分 各町乱曳き

 21時00分 山車曳き廻し終了

 4月30日(日)

  9時00分 山車曳き廻し開始

 15時00分 小野川新宿川岸整列完了

 15時15分 総踊り開始

 15時25分 総踊り終了・順次解散

 16時00分 曳き別れ

 21時00分 山車曳き廻し終了

 4月29日(祝・土)に行われる「ユネスコ無形文化遺産登録」「佐原の山車行事」「記念祝賀山車曳き廻し」「祝賀イベント」「詳細」は、下記の通りです。

 〜29日祝賀イベント内容(コミュニティセンター)〜

 13時30分 祝典

 1 市長挨拶
 2 保存会長挨拶
 3 来賓祝辞
 4 万歳三唱
 5 祝い砂切
 6 総踊り

 14時00分 特別曳き廻し

 1 風流造り物の曳き違い(八日市場、仁井宿) ※雨天時割愛

 2 砂切聴き比べ・山車人形揃い踏み(三代安本亀八作)
  (下仲町(牧野系・如月会)、荒久(神里系・野田)、南横宿(玉造系・あらく))

 3 手古舞と曳き踊り(本川岸、上新町、下新町)

 4 楠公親子櫻井の別れ・山車人形揃い踏み(大柴徳次郎作)
  (東関戸、下分、上仲町) ※雨天時割愛

 5 山飾りの曲曳き(のノ字廻し)(下川岸、新上川岸)

 6 塗屋台の競演と山車の曲曳き(のノ字廻し)(上中宿、田宿、寺宿、上宿)

 7 山車人形揃い踏み(鼠屋作)(のノ字廻し)(新橋本、西関戸、北横宿、浜宿)

 8 そろばん曳き(下宿)

 9 年番前後六町による総踊り(下分、仲川岸、新橋本、下仲町、上仲町、舩戸)

 また「ユネスコ無形文化遺産登録」「佐原の山車行事」「記念祝賀山車曳き廻し」開催に伴い、「佐原の町中」に「広場」が設営され、「広場」では、「地元特産品」や、「飲み物」、「お祭りグッズ」が販売されるそうです。
 設営される「広場」は、下記の通りです。

 祝賀イベント会場内物販広場(佐原駅北口近く)

 4月29日(祝・土) 祝賀イベント時間内

 小江戸かなえ広場(小野川沿い本宿側忠敬橋近く)

 4月29日(祝・土) 13時00分〜21時00分・4月30日(日) 10時00分〜19時00分

 休憩広場(きめらパーキング)

 4月29日(祝・土) 13時00分〜21時00分・4月30日(日) 10時00分〜19時00分

 「歴史的町並み」の残る「佐原の町並み」で開催される「記念祝賀行事」「ユネスコ無形文化遺産登録」「佐原の山車行事」「記念祝賀山車曳き廻し」。
 この機会に「香取市」に訪れてみてはいかがでしょうか?

 「ユネスコ無形文化遺産登録」「佐原の山車行事」「記念祝賀山車曳き廻し」詳細

 開催日時 4月29日(祝・土) 9時〜21時
      4月30日(日) 9時〜21時

 開催会場 佐原の町並み 香取市佐原

 問合わせ 香取市商工観光課 0478-54-1111

 備考
 「ユネスコ無形文化遺産登録」「佐原の山車行事」「記念祝賀山車曳き廻し」開催に伴い、「香取市」では4月29日(祝・土)に「祝賀イベント会場」「有料桟敷席」を設置するそうです。
 詳しくは「香取市」「HP」の「ユネスコ無形文化遺産登録」「佐原の山車行事」「記念祝賀山車曳き廻し」を参照下さい。

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| 気まぐれ日記 | 11:05 AM |

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