本日三つ目は、二つ目にアップしました「銚子百選」26〜50の中からご紹介するのは「銚子市公正市民館」です。
先(2010年12月6日)のブログでご紹介した「ヤマサ醤油」本社の道路を挟んだ真向かいに「銚子市公正市民館」はあります。
「銚子市公正市民館」の歴史は古く、「濱口儀兵衛商店」(現ヤマサ醤油株式会社)の第10代店主「濱口悟堂」氏(ヤマサ醤油創業者)が私財を投じて、大正14年4月17日に社会教育事業を目的とする「財団法人公正会」を設立しました。
「財団法人公正会」本館は、大正15年4月12日に開館。
「財団法人公正会」の本館として、「夜間中学公正学院」、「公正図書館」として使用、市民にも広く開放されたようです。
「財団法人公正会」本館の設計者は「高橋清輔」。 東京の商事会社の営繕技師。(施工は「錢高組」)
会館として設計依頼を受けて、工事は大正15年4月に竣工。(構造はRC2、外壁モルタル塗り、建築規模965m2)
建物は、ゼッションを基調としたデザインは、現在に至るまで大きな変更なく保たれています。
開館以後、「財団法人公正会」本館は、銚子を中心とする文化の殿堂として発展します。
太平洋戦争の際、銚子市は空襲で街の大半が焼け野原になったのですが、この建物は奇跡的に残りました。
そして銚子市が昭和20年7月20日の空襲で1000人以上の市民が死傷。
その際、この建物は「臨時病院」として使用されたそうです。
そして昭和23年に「銚子市」に寄付され、現在の「銚子市公正市民館」となったそうです。
「銚子市公正市民館」は現在、2001年11月小畑新町の「市民センター」に「公民館機能」は移転し、建物本体は「歴史的建造物」として保存されながら「銚子市中央地区コミュニティーセンター」として使用されています。
銚子の歴史を見続けてきた「銚子市公正市民館」。
お近くにお越しの際は立ち寄ってみてはいかがでしょうか?
銚子市公正市民館(旧公正会館)
銚子市新生町3-458
備考
地元の金融機関「銚子商工信用組合」は、1953年8月に、千葉県知事より事業内認可を受け、9月に「銚子市公正市民館」にて創立総会を開催しました。
また「財団法人公正会」の由来ですが、「濱口悟堂」氏が私事を捨て大衆を基とし、最も公平に正しく運営していくために「公正」という名称を用いたようです。
現在、「銚子市公正市民館」の前に、「濱口悟堂」氏の胸像があります。
「濱口悟堂」氏は今も道を挟んだ真向かいに立つ「ヤマサ醤油」の本社と工場を見守っています。
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地域情報::銚子 | 07:45 PM |