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「潮来祇園祭禮」(潮来市)
 本日ご案内するのは、近隣市「潮来市」「素鵞熊野神社(ソガノクマノジンジャ)」、「潮来地区」で8月7日(金)〜9日(日)の期間開催されます「潮来祇園祭禮」です。

 「潮来祇園祭禮」の「まつり」の「起源」ですが、「神社の由来」と「密接な関係」があり、「素鵞熊野神社(ソガノクマノジンジャ)」はもともと、「素鵞神社」と、「熊野神社」に分かれていました。
 「素鵞熊野神社」ですが、1877年(明治10年)、「素鵞神社」と、「熊野神社」が合祀され誕生しました。
 「素鵞熊野神社」は、「潮来」の「鎮守社」で、「潮来祇園祭禮」(2014年7月30日・2013年8月1日・2012年7月30日・2011年7月31日のブログ参照)が行われることで知られており、「潮来祇園祭禮」は「素鵞熊野神社の例祭」として催行され、「神輿」や、「山車」が「潮来地区内」を練り歩きます。

 「素鵞神社」の「創建」(創祀)ですが、天安2年(858年)に「漁夫」によって「浪逆浦」より引き揚げられた「神輿」を「旧・辻村」の「天王原」に奉斎した(祀った)のが「はじまり」とされ、以来「4丁目以西の鎮守」として信仰されてきました。
 「辻」の「天王原」に祀られていた「古社」を、文治4年(1188年)に「潮来町内4丁目」の「天王河岸」へ移し、「牛頭天王」と呼び、「神楽ばやし」と、「獅子舞」が奉納されたそうです。
 ちなみに「牛頭天王」は「八坂神社」の「御祭神」で、元来は「インド祇園舎」の「守護神」とされ、「疫病除けの神」として知られています。
 文治4年(1188年)の「遷座」と、「牛頭天王」を奉斎した「背景」には、「潮来地方」での「疫病の流行」などがあったものと思われます。
 また「伝承」によりますと「熊野三社」を参詣した「村人」が、その「霊験」を尊んで天正年間(16世紀後期)「潮来」に勧請したのが、「本宮」、「新宮」、「那智」の「熊野三社権現」だそうです。
 元禄9年(1696年)の「牛頭天王」は、「水戸藩主」「徳川光圀」公による「一村一社」の「政策」により「現在地」に移り、「熊野三社権現」と相殿となりました。
 さらに天保15年(1844年)、「牛頭天王」は「仏教色」の強い「呼称」から、「神道的」な「素鵞神社」へと「社号」を改め、同時に「熊野三社権現」も「熊野神社」と「名前」がかわったそうです。
 明治10年(1877年)に長く「相殿」であった「両社」は、「素鵞熊野神社」となって現在に至っています。
 「素鵞熊野神社」の「御祭神」ですが、「素鵞社」は「須佐之男命(スサノオノミコト)」、「奇稲田比命(クシイナダヒメノミコト)」、「熊野社」は「伊奘諾命(イザナギノミコト)」、「伊奘冊命(イザナミノミコト)」、「速玉男命(ハヤタマノオノミコト)」、「事解男命(コトサカノオノミコト)」を祀っており、「境内社」として「神明神社」、「第六天神社」、「松尾神社」、「淡島神社」、「金比羅神社」、「愛宕神社」、「大杉神社」、「稲荷神社」を祀っています。

 「潮来市」は、2001年(平成13年)4月1日、「茨城県」「行方郡」「潮来町」と、「行方郡」「牛堀町」が合併し「潮来市」になりました。
 「旧・潮来町」は、1955年(昭和30年)、「潮来町」と、「津知村」、「大生原村」、「延方村」が合併して誕生しました。
 「合併前」の「潮来町」の「総人口」ですが、25841人(2000年国勢調査)、「面積」は43.88平方kmとなっていました。
 「旧・牛堀町」は、1955年(昭和30年)、「香澄村」、「八代村」が合併し、「牛堀村」が発足し、同年「町制施行」、「合併前」の「総人口」は、6103人(2000年国勢調査)、「面積」は18.79平方kmとなっていました。
 「潮来市」の「総人口」ですが、平成22年(2010年)の「国勢調査」による「総人口」は30534人(男15048人、女15486人)となっており、平成27年(2015年)8月1日現在の「総人口」ですが、28965人(男14376人、女14589人、世帯数10977世帯)となっています。

 「潮来市」は、「茨城県」「東南部」に位置し、「北」は「行方市」、「南」は「神栖市」、「東」は「鹿嶋市」、「西」は「千葉県」「香取市」と面しています。
 「潮来市」は「東西」が約12km、「南北」が13kmあり、「北部」には「海抜」約30mから40mの「行方台地」が「南北」に続いており、「東部」は「北浦」(2011年12月6日のブログ参照)に面し、「西部」は「霞ヶ浦(カスミガウラ)」と、「北利根川」、「南部」は「外浪逆浦(ソトナサカウラ)」(2011年1月30日のブログ参照)というように、「水辺」に囲まれた「自然」豊かな「まち」です。

 「水郷」として知られている「潮来」は、「利根川」(2011年10月9日のブログ参照)の「下流」にできた「水郷地帯」の「一角」で、「潮来市」では、「サッパ舟」や、「あやめ」(2011年5月27日のブログ参照)が「有名」で、「前川十二橋巡り」(2012年5月26日のブログ参照)、「前川あやめ園」(2012年5月13日のブログ参照)(現・水郷潮来あやめ園)などの「観光スポット」があることでも知られています。
 「潮来市」は、「橋幸夫」さんの「潮来笠」や、「花村菊江」さんの「潮来花嫁さん」、「美空ひばり」さんの「映画」「娘船頭さん」など、「歌」や、「映画」に取り上げられ、現在では、「全国区」の「知名度」を誇り、毎年5月末から6月末にかけて「水郷潮来あやめまつり」(2015年5月22日・2014年5月21日・2013年5月14日・2012年5月14日のブログ参照)が盛大に開催され、多くの「観光客」が訪れています。

 「潮来祇園祭禮」は、「天王山」に鎮座する「素鵞熊野神社」の「例大祭」で、八百有余年の「歴史」と、「伝統」のある「祭禮」です。
 「潮来祇園祭禮」は、毎年8月の「第一金曜日」から「第一日曜日」までの3日間にかけて行われ、まず「初日」に二体の「神輿」(俗に「天王様」、「権現様」と呼ばれています。)が出御する「お浜下り」ではじまるそうです。
 「潮来祇園祭禮」「中日(ナカビ)」の「町内渡御」(町内御巡行)、「最終日」には「還御」(お山上り)が行われます。
 「潮来祇園祭禮」に花を添えるのは、「三丁目」の「獅子舞」をはじめ、「総数」十四台もの「山車」、そしてこの「山車」にのった「芸座連」によって奏でられる「潮来囃子」です。
 「潮来祇園祭禮」の「圧巻」は、「のの字廻し」や、「そろばん曳き」に代表される「曲曳き」で、「若衆」と、「山車」、「芸座連」が一体となった様は必見だそうです。
 また「潮来市内」を流れる「前川」沿いには、大きな「幟(ノボリ)」がいくつも立てられるなど、「都市部」の「祭禮」にない「潮来独特」の「風景」を見ることができるそうです。

 「潮来祇園祭禮」では、上述のように「素鵞熊野神社」より、「素鵞社」(天王様)と、「熊野社」(権現様)の二体の「御神輿」が「天王山」より下りて、「仮宮」においでになり、「祭禮中」の3日間「神事」のひとつとして、14町内な「奉納山車」の「曳き廻し」が行われますが、「潮来祇園祭禮」で使用される「山車」のほとんどが、「総欅造り」で、「潮来囃子」の「芸座連」が「山車」に乗って演奏する「芸能山車形式」のものだそうです。
 「潮来祇園祭禮」「山車」の「周囲」には、「高彫り」という「精巧」かつ「華麗」な「彫刻」がはめ込められ、「山車」、「飾り物」、「彫刻」、「玉簾」、「額」、「幟」など、江戸・明治時代の「匠の技」を今に伝えるもので、「各町内」の「財産」として大切に管理されています。

 「潮来祇園祭禮」「山車」の「各町内」と、「人形」は、下記の通りです。

  町名    人形(作者)   芸座連

 西壹丁目   神武天皇    潮風会囃子連
 (西町)    (田島義郎)

 濱壹丁目   神功皇后    佐原囃子連中
 (濱町)    (鼠屋福田萬吉)

 上壹丁目   日本武尊    上町芸座連
 (上町)    (衣川人麻呂)

 下壹丁目   福俵白鼠    千秋会囃子連
 (下町)    (町内で作成)

 大塚野    本多平八郎忠勝 水郷会囃子連
        (町内で作成)

 あやめ二丁目 真田幸村    あらく囃子連
 (あやめ町)  (古屋敷義男)

 貮丁目    大国主命    登喜和芸座連
        (古屋敷義男)

 三丁目    御神楽     三丁目芸座連

 四丁目    天乃岩戸    葦切會
 (天王町)   (鼠屋五兵衛)

 五丁目    源頼政     源囃子連中
        (伝 鼠屋五兵衛)

 六丁目    弁慶      川岸囃子連
        (伊藤久重)

 七丁目    素盞鳴尊    花咲囃子連
        (竹田縫之助)

 八丁目    静御前     如月会
        (古川長延)

 七軒町    源義経     鹿嶋芸座連
        (田島義郎)

 「潮来祇園祭禮」の開かれる3日間は「閑静なまち」が「まちの熱気」に包まれ、14台の「勇壮」な「山車」が「町中」を練り歩きますが、それぞれの「山車」の上には「身の丈」4m以上ある「歴史上の人物」などの「大人形」が飾られ、「大天井」が「目前」を行く様には圧倒されます。
 「潮来祇園祭禮」の「山車」の「形」は、「佐原の大祭」(2011年7月13日のブログ参照)の「流れ」を汲む「佐原型山車」なのだそうです。

 「潮来祇園祭禮」の「日程」ですが、8月7日(金)は、「お浜下り」、「各町内山車乱曳」、「駅前通り曲曳き」、8月8日(土)は、「各町内山車乱曳」、「七町連合」、「山車集合・提灯への火入れ」、「通し砂切り」、「式典会場へ移動」、「七丁連合式典」、「総踊り披露」、「のの字廻し」、「東部合同曳き」、「合同曳き開始」、「踊り合戦」、「引継ぎ式典」、8月9日(日)は、「各町内山車乱曳」、「お山上り」となっています。
 (「潮来祇園祭禮」「日程」は下記「詳細」参照)
 また「潮来祇園祭禮」「御神楽」「獅子舞」の「奉納」は、下記の通りです。

 8月7日(金) 9時30分頃
 素鵞熊野神社

 8月7日(金)17時30分頃
 御仮殿

 8月7日(金)20時30分頃
 天満宮

 8月8日(土)12時00分頃
 御仮殿

 8月9日(日)21時30分頃
 天満宮

 また「潮来祇園祭禮」の開催される「潮来市」では、8月7日(金)〜9日(日)の15時00分〜21時30分に「潮来駅前」にて「地元のおいしいもの」を集めた「お祭り休憩処」が設置されるそうです。

 「潮来」の「夏」を彩る「祭典」「素鵞熊野神社」の「例大祭」「潮来祇園祭禮」。
 この機会に「潮来市」に訪れてみてはいかがでしょうか?

 「潮来祇園祭禮」詳細

 開催期間 8月7日(金)〜9日(日)

 潮来祇園祭禮 日程

 8月7日(金)

 10時00分〜10時30分 お浜下り

 10時30分〜22時00分 各町内山車乱曳

 18時00分〜21時00分 駅前通り曲曳き

 8月8日(土)

  8時00分〜22時00分 各町内山車乱曳

 17時00分〜20時30分 七町連合

 17時00分〜 山車集合・提灯への火入れ

 17時10分〜 通し砂切り

 17時30分〜 式典会場へ移動

 18時45分〜 七丁連合式典

 19時00分〜 総踊り披露

 19時30分〜 のの字廻し

 17時55分〜21時00分 東部合同曳き

 17時55分〜 合同曳き開始

 19時45分〜 踊り合戦、引継ぎ式典

 8月9日(日)

  9時00分〜22時00分 各町内山車乱曳

 16時00分〜17時00分 お山上り

 開催会場 素鵞熊野神社 茨城県潮来市潮来地区

 問合わせ 潮来市役所観光商工課 0299-63-1111

 備考
 「潮来祇園祭禮」は、平成22年(2010年)より毎年8月「第1金・土・日」の3日間開催されるようになっています。
 「潮来祇園祭禮」に奉納される「獅子舞」と、「潮来囃子」は、「茨城県」の 「県指定無形民俗文化財」に指定されており、また「素鵞熊野神社」「境内」の「大欅」は、「茨城県」の「県指定天然記念物」に指定されています。
 また「潮来祇園祭禮」の「山車」のうち3台(上壹丁目・下壹丁目・四丁目(天王町))は、「茨城県」の「県指定文化財」となっています。

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