今朝方にかけての雨も止み、快晴の犬吠埼。
荘厳な海の情景が前浜に広がり、その姿に圧倒されます。
そんな中、本日ご案内するのは、地元銚子の「川口神社」です。
「川口神社」の祭神は「速秋姫命(はやあきつひめのみこと)」です。
「速秋姫命」は、「古事記」「神産み」の段で、「イザナギ」「イザナミ」の二神の間に産まれた男女一対の神で、「水戸神」はその総称とされています。
いずれも水に関係のある神とされています。
「水戸神」は、「港の神」の意味であり、古代の港は「河口」に作られるものであったので、「港の神」であり、「河口の神」でもあったそうです。
また、「速秋姫命」の「ハヤ」は川や潮の流れの速さを示し、かつ河口の利用は潮の流れの速さに左右されることから出た神名と見られています。
今回ご案内する「川口神社」は、銚子市川口町にある神社で、神社の社格は村社です。
「川口神社」の由緒ですが、986年(寛和2年)の創建と伝えられています。
「川口神社」には「陰陽師(おんみょうじ) 安倍晴明(あべのせいめい)」と地元の長者の娘との言い伝えが残っています。
かつて四日市場の長者の娘に「延命姫」と呼ばれる姫がいました。
姫は、「陰陽師 安倍晴明」の妻となったが、容貌が醜く「晴明」は履き物を海岸に置いて隠れてしまいました。
姫はそれをみて「晴明」が死んだものと思いこみ、海に身を投げて死んでしまいました。
やがて姫の歯や櫛(くし)が川口に流れ着き、土地の人が憐れんで、この丘に埋め祠(ほこら)を建てて「白紙(歯櫛)明神」と名付けたといわれています。
このために、櫛や鏡を納めて祈願すれば美しくなり、当社の「白粉」をつけるとアザが消えると信仰されてきました。
その後、「白紙(歯櫛)明神」は、明治時代に入り現在の「川口神社」と改めました。
「川口神社」の立地は、飯貝根の川口山山上に鎮座し、「銚子港」や「利根川」河口を高台から見下ろすよう高台の地にあります。 参道だけで100メートルほどあり、そしてほどよい高さの丘をのぼるとそこに社殿があり、大変見晴らしの良い空間が広がっています。
銚子に昔から伝わる民謡「大漁節」の歌詞に、「九つとせ この浦守る川口の 明神御利益あらわせる この大漁節」とあり、漁師や漁業関係者との関わりも深く、篤(あつ)く信仰されている神社で、毎月12日に大漁と海に出る男達の安全を祈願する「明神講(みょうじんこう)」が開かれています。
先のブログで紹介した「大潮祭り」もこちらの「川口神社」にて、陰暦の6月15日に開催されています。
銚子の高台から今も昔も海に出る者たちを、見守り続ける海の守り神「川口神社」。
近くに来訪される際は、足を運んでみてはいかがでしょうか?
川口神社・詳細
所在地 銚子市川口町2-6378
連絡先 銚港(ちょうこう)神社 0479-22-3333
駐車場 なし
その他 トイレなし
料金 無料
備考
神社の石段の途中には、漁網にかかり死んだ海亀の墓があります。
「川口神社」眼下の利根川河口は、古くから海難事故が多かった為、船主をはじめ漁業関係者の守り神として信仰され、拠り所になっています。
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地域情報::銚子 | 10:30 AM |