本日ご案内するのは、となりまち「香取市」「香取神宮」の「大祓(おおはらえ)」です。
「香取神宮」(2010年11月5日・6日のブログ参照)は、「香取市香取」にある「神社」です。
「香取神宮」は、「神代」に「経津主神(ふつぬしのかみ)」・「武甕槌命(たけみかづちのかみ)」が「芦原中津国」を平定、その「子孫」が「香取」・「鹿島」の「両地」に「拠」を構えて「香取神宮」・「鹿島神宮」を其々「創建」したといわれています。
弘仁3年(812年)に再建、元慶6年(882年)には「五千八百五十五把を神宮雑舎を造るの料に充て」、その後も「千葉氏」や「豊島氏」が「宣旨」を受けて再造されてきたといわれています。
「香取神宮」は、「下総国一宮」として「延喜式神名帳」には「名神大社」として記載されている他、明治4年には「官幣大社」に列格、昭和17年には「勅祭社」に治定されました。
古くから「式の神」として崇められてきた「香取神宮」の「御祭神」の「御料」として数多くの「宝物類」が伝えられています。
「海獣葡萄鏡」(舶載)を含む、「奈良」から「江戸時代にわたる「三十九面」」の「銅鏡」とはじめ、「神代盾」と称される「盾形鉄製品」、天文十七年(1548年)在銘の「鉄釜」・「金銅扇」・「銅製供器類」!「大刀」(銘利恒)・元和四年(1618年)在銘の「行器」・寛正七年(1446年)在銘の「鏡筥」・「黒漆菊文様蒔絵手筥」・「潤漆手筥」・「黒漆手筥」・「螺鈿蒔絵藤文小筥」・「螺鈿蒔絵絵文櫛」・「櫛」・「狂言面」・「伝亀山上皇宸筆」の「木製神号額」・「香取古文書」・「旧源太祝家文書」などがあります。
これらの「古神宝類」は、「美術工芸品」として優れているばかりでなく、「学術的価値」という「点」からも大変貴重なのだそうです。
「大祓(おおはらえ)」は、6月と12月の「晦日(みそか)」(「新暦」では6月30日と12月31日)に行われる「除災行事」です。
「大祓」は、犯した「罪」や「穢(けが)れ」を除き去るための「祓え」の「行事」で、6月の「大祓」を「夏越の祓(なごしのはらえ)」、12月の「大祓」を「年越の祓(としこしのはらえ)」といいます。
「大祓」は、701年の「大宝律令」によって「正式」な「宮中」の「年中行事」に定められました。
この「日」には、「朱雀門」前の「広場」に「親王」、「大臣(おおみち)」ほか「京(みやこ)」にいる「官僚」が集って「大祓詞」を読み上げ、「国民」の「罪」や「穢れ」を祓いました。
「衣服」を毎日洗濯する「習慣」や「水」などのない時代、半年に一度、「雑菌」の繁殖し易い「夏」を前に新しい物に替える事で「疫病」を予防する「意味」がありました。
その後、百年ほどは盛大に行われたそうです。
そして「応仁の乱」の頃から行われなくなりましたが、江戸時代(1691年)に再開され、次第に広まりました。
1871年(明治4年)の「太政官布告」にて「明治新政府」により「夏越神事」「六月祓」の「称」も一部では復活し、現在に至ります。
「拾遺和歌集」に「題しらず」「よみ人知らず」として、
「水無月のなごしの祓する人はちとせの命のぶというふなり」
という「歌」が載せてあります。
「夏越の祓」では多くの「神社」で「茅の輪潜り(ちのわくぐり)」が行われます。
これは、「氏子」が「茅草」で作られた「輪の中」を「左まわり」、「右まわり」、「左まわり」と「八の字」に「三回」通って「穢れ」を祓うものだそうです。
尚、「茅の輪」の「カヤ」を引き抜いて持ち帰る「人」が後を絶ちませんが、本来は「罪」や「穢れ」・「災厄」を「カヤ」に移すことで「無病息災」を得る「風習」であり、「カヤ」を持ち帰ることは「他人」の「災厄」を「自宅」に持ち帰ることになるので(茅の輪の「カヤ」を抜いて持ち帰るのは)避けるべきです。
「香取神宮」でも「大祓」を行っており、知らず識らずのうちに犯している「罪」・「穢れ」をお祓いしています。
「香取神宮」では、「半年間」の「罪・穢れ」をお祓いする「大祓」の「茅の輪」が12月10日頃に設置されます。
「香取神宮」「拝殿」前に、「受付」が設けられていますので、「紙」の「人形(ひとがた)」で「体」をぬぐい「息」を吹きかけて、「罪穢れ」を着せるそうです。
「紙」の「人形」は、「大晦日(おおみそか)」(12月31日)に斎行される「大祓」で「皆様」な代わって浄められます。
「大祓初穂料」は500円をお納めし、「茅の輪守り」をお分けするそうです。
「香取の杜」に鎮座する「名社」「香取神宮」で「茅の輪」を潜り、知らず識らずに犯した「罪」や「穢れ」を祓い清めて、すがすがしい「新年」をお迎えしてみませんか?
「大祓」詳細
開催会場 香取神宮 香取市香取1697
問合わせ 香取神宮 0478-57-3211
備考
6月の「大祓」は「夏越神事」、「六月祓」とも呼んでいます。
なお、「夏越」は「名越」とも標記し、「輪くぐり祭」とも呼ばれています。
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