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「犬吠埼・ロカ岬友好記念碑」(銚子市)
 本日ご紹介するのは、地元「銚子市」の当地「犬吠埼(いぬぼうさき)」にあります「犬吠埼・ロカ岬友好記念碑」です。

 「犬吠埼」は、「関東平野」の「最東端」、「太平洋」に突出した「岬」で、「銚子市」の「利根川」(2011年10月9日のブログ参照)「河口」に近くにあり、「岬」には「世界灯台100選」にも選ばれた「犬吠埼灯台」(2011年1月1日のブログ参照)が屹立(きつりつ)しています。

 「犬吠埼」付近一帯は「水郷筑波国定公園」に含まれる「景勝地」で、風光明媚な「海岸線」はかつて数々の「文人」・「墨客」が訪れ、「高浜虚子」、「国木田独歩」(2011年6月20日のブログ参照)、「佐藤春夫」などの「歌碑」、「詩碑」が立っています。
 「犬吠埼」沿道には「遊歩道」が設けられており、北側には古くから「関東舞子」と呼び親しまれ、「日本の渚百選」にも選ばれた「君ヶ浜」(君ヶ浜しおさい公園)()があり、「国土地理院」では「君ヶ浜」(東経140度52分21秒)を「関東」および「千葉県」の「最東端」としています。

 「犬吠埼」は、「富士山」のような「高地」や「離島」を除けば「日本国内」で最も早い「初日の出」(2011年1月2日のブログ参照)を拝むことができる場所として知られています。
 また「犬吠埼」の「白亜紀浅海堆積物」は、2002年に「国」の「天然記念物」として指定され、また2007年には「日本の地質百選」にも選定されています。

 「犬吠埼」という地名には諸説ありますが、中でもよく知られるものが、「源義経」の「愛犬」「若丸」が「岬」に置き去りにされ「主人」(義経)を慕(した)う余り、7日7晩鳴き続けたことから「犬吠」(犬が吠く)と名付けられたという説があります。
 他にかつて「犬吠埼」一帯には「アシカ」(ニホンアシカ)が繁殖しており、その「鳴き声」が「犬」に似ていることから、「犬吠埼」と名付けられたという説もあります。
 (近隣には「海鹿島」があり、明治時代には200頭〜300頭の「アシカ」が生息していたと伝えられています)

 「犬吠埼」は見ての通り、「岬」を表す「崎」ではなく「埼」という「字」が最後についておりたいへん珍しいです。
 これは「埼」という「地名」が、「土偏」の成り立ちのごとく、「草木」が生えない「荒れ地」が突出している「地形」を表すからなのだそうです。
 一方「岬」、「崎」は「山」がそのまま「海」に迫り上がった「地形」を指し、「石偏」の「碕」は、「石」がゴロゴロとしている「海岸」が突き出た「地形」を表すといわれています。
 「犬吠埼」他に「土偏」の「埼」が用いられている「岬」では、「和歌山県」の「日ノ御埼」などがあり、「山偏」の「岬」に「静岡県」の「石廊崎(いろうざき)」、「城之崎」があります。
 また「石偏」の「碕」が付く「岬」は「島根県」の「日御碕」が著名です。

 風光明媚な「犬吠埼」の「南側」には「芝生」が植えてあり「公園化」されており、この「公園」内には「犬吠埼・ロカ岬友好記念碑」が建てられています。
 この「記念碑」は、「世界最大の大陸」「ユーラシア大陸」の「東端」にある「犬吠埼」と「西端」にあたる「ポルトガル共和国」の「シントラ市」にある「ロカ岬」(首都「リスボン」の西方約30km)との「姉妹岬」と「ポルトガル共和国」との「友好関係」を記念して、「銚子市」・「銚子観光協会」・「銚子電鉄」・「銚子ぽるとがる友好協会」(会長「佐藤学而氏」)・「市民有志」によって造られたもので、1993年(平成5年)9月12日に造立しました。
 「記念碑」は「オランダ人宣教師」達が「種子島」へ漂着した400年記念として「全国各地」でそれにちなんだイベントが行われていた頃、「銚子電鉄」「犬吠駅舎」(2011年6月21日のブログ参照)が「ポルトガル風駅舎」として竣工したあとにできたそうで、「ポルトガル」の「ロカ岬」と「犬吠埼」がほぼ同緯度にあることと、「銚子ぽるとがる友好協会」のメンバーが「ロカ岬」を訪れたことで、400年を記念した建立を呼びかけ竣工されたそうです。

 「犬吠埼・ロカ岬友好記念碑」の高さは2mで、「ポルトガル産」の「大理石」「ローズオーロラ」(オーロラ石)を使用してあり、「色」はきれいな「ピンク色」をしています。
 「記念碑」の「裏」には、「嶋田隆」元「市長」による「海終わり 陸始まる 犬吠埼」の「題字」と「銚子市」の「キャッチフレーズ」である「風と光と土と水 引き継ぐものは美しい」の「文字」が刻まれています。
 また「記念碑」には、「英語表記」で次のように記されています。
 「Where the sea ends and the land begins:Inubousaki, Wind and light, land and water, Things from ancient days, They are beautiful!」
 (from the certificate of visit to Inubousaki)

 「海終わり陸始まる犬吠埼」:Inubousaki where the sea ends and land begins という「犬吠埼」に対し、「ロカ岬」には、「陸終わり、海始まるロカ岬」:Cape Roca in Portugal where the land ends and the sea begins とあるそうです。
 ちなみに「ロカ岬」(Cabo da Roca)は、「ポルトガル共和国」「リスボン都市圏」にある「ユーラシア大陸」「最西端」の「岬」で位置は、「北緯38度47分」、「西経9度30分」にあります。
 「ロカ岬」西には「大西洋」が広がり、その遥か先には「ポルトガル領」の「アゾレス諸島」があります。
 「ロカ岬」には「シントラ」や「カスカイス」から「バス」が出ており、「リスボン」からの「日帰り観光」も可能だそうです。

 また「ロカ岬」には、「ポルトガル」の「詩人」「ルイス・デ・カモンイス」の「叙事詩」「ウズ・ルジアダス」第3詩20節の一節「ここに地終わり海始まる」(Onde a terra acaba e o mar comeca)を刻んだ「石碑」が立っています。
 また「有料」ですが、「ユーラシア大陸最西端到達証明書」があり、5ユーロと10ユーロのタイプの「証明書」があるそうですが、どちらにしても「証明書」には「名前・日付」等が入り、裏面には「主要国」の「言葉」で書かれた「上記の詩」(日本語もあり)が書かれたものを入手することが出来ます。

 「ユーラシア大陸」の「東」と「西」に位置する「犬吠埼」と「ロカ岬」両市民間の「友好親善」と深い「文化的な理解」を育むことを目的に「銚子市市制60周年」及び「日葡友好450年」にあたる平成5年(1993年)に「銚子ぽるとがる友好協会」主催で行われた「犬吠埼・ロカ岬友好記念碑」「除幕式」では、「ポルトガル大使館」関係者の参列や「鉄砲伝来」にちなんで「火縄銃の演武」等の「アトラクション」もあり、盛大に挙行されました。

 「銚子ぽるとがる友好協会」の主な活動ですが、平成2年4月に「銚子ポルトガル研究会」設立、平成3年1月「犬吠埼訪問証明書」の「作成」と「販売開始」、平成5年7月「ポルトガルの夕べ」「月田秀子ファド・コンサート」開催、平成5年9月「友好記念碑除幕式」、平成8年5月「ポルトガル古地図展」(ポートタワー)東西の出会いから生まれた「ポルトガル領」「マカオ製」「古地図」の「パネル展示」等の活動をしていました。

 「犬吠埼ロカ岬友好記念碑」の「除幕式」では、当時の「ポルトガル駐日大使館」「文化担当広報官」「エドワルト・コル・カルバーリョ」氏は、次のように印象深いメッセージを残しています。
 「海は人を隔てるものではなく、人を近づけるものだ」と

 「陸終わり、海始まる」「地」「ロカ岬」と「海終わり陸始まる」「地」「犬吠埼」。
 「春風」吹く「犬吠埼」に「記念碑」は佇んでいます。

 備考
 「ユーラシア大陸」の「最西端」の「岬」は「ロカ岬」ですが、「最北端」は「ロシア」「タイミル半島」にある「チェリュスキン岬」、「最南端」は「マレーシア」「マレー半島」にある「タンジュン・ピアイ」、「最東端」は「ロシア」「チュクチ半島」にある「デジニョフ岬」となっています。
 また大物芸能人でお笑いタレント(芸人)の「ビートたけし」さんは、「新婚旅行」で「犬吠埼」を訪れているそうです。













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| 地域情報::銚子 | 11:27 AM |

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