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「成田のおどり花見」(成田市)
 本日ご案内するのは、近隣市「成田市」「成田山表参道」およびその「周辺地域」で4月3日(木)に開催されます「成田のおどり花見」です。

 「成田山新勝寺」(2010年11月14日・15日・16日のブログ参照)は、「成田のお不動さま」の「愛称」で親しまれている「古刹」で、「真言宗智山派」の「大本山」です。
 「成田山新勝寺」は、1000年以上の「歴史」をもつ「全国有数」の「霊場」で、「成田山新勝寺」は「成田」の「観光地」であり、「正月3が日」には毎年約300万人、「年間」では約1000万人以上の「参拝客」が訪れています。

 「成田山新勝寺」「開山の祖」「寛朝大僧正(かんちょうだいそうじょう)」ですが、延喜16年(918年)に生まれ、天慶3年(940年)「平将門の乱」を鎮めるため「朱雀天皇」の「勅命」により「関東」に下り、この地に「成田山」が開山されました。
 「寛朝大僧正」は、「皇室」との「血縁」もある大変に「格」の高い「僧侶」で、後に「真言宗」初めての「大僧正」に任じられており、「成田山」の「他」にも「京都」に「遍照寺」を開山しています。
 「寛朝大僧正」は、当時としては「第一級」の「文化人」で「芸事」にも秀で、「東密声明」の「中興の祖」ともいわれています。
 ちなみに「声明(しょうみょう)」とは「日本」の「伝統音楽」のふとつで、「仏典」に「節」をつけて唱え、「儀式」に用いられる「宗教音楽」のことです。
 「寛朝大僧正」は、「空海」が伝えたものを「基礎」とした、「真言声明」の「作曲」・「整備」につとめたといわれています。

 「成田山表参道」は、「成田市」にある「参道」で、「JR成田駅」前から始まり、「終点」「成田山新勝寺」「総門」と「総門広場」までつなぐ「成田山新勝寺」に参拝する際に通る「通り」で、「成田山表参道」・「成田山新勝寺」周辺には「門前町」が形成されています。
 「成田山表参道」は、「門前町」の「歴史」と共に様々な「情景」を刻んでいる「参道」で、「成田山新勝寺」と共に「成田」の「歴史」を感じることができる「町並み」に彩られています。
 「成田山表参道」は、大きく分けて、「JR成田駅前」、「花崎町界隈」、「上町界隈」、「仲町(なかのちょう)界隈」、「本町・田町界隈」、「門前広場」となっています。
 「成田山表参道」は、各「界隈」ごとに「趣(おもむき)」が異なり、「界隈」ごとに「特色」ある「門前町」を形成しており、「成田詣」に「いろ」をそえています。

 「成田」では毎年4月3日に、旧「成田町」を形成していた「本町」・「仲町」・「上町」・「幸町」・「花崎町」・「田町」・「東町」の「7ヵ町」で「成田のおどり花見」が行われています。
 「成田のおどり花見」は、元禄年間頃から伝承されているといわれ、1964年(昭和39年)に「千葉県」の「県指定無形民俗文化財」に指定されています。

 「成田のおどり花見」では、「各町内」には「女人講(にょにんこう)」と呼ばれる「女性たち」の「集まり」があり、「成田のおどり花見」は「女人講」によって行われています。
 7年に一度まわってくる「年番」にしたがって、「成田」の「鎮守」である「三ノ宮埴生神社」に集まり、ここをはじめに「各町内」に祀られている「16」の「神仏」に詣で、それぞれの「場所」で「弥勒踊り」という「踊り」を奉納します。

 「成田のおどり花見」では、旧「成田町7町」の「女人講」が1年間、「順番」に「お篭(=ご神体)」の「保管」をします。
 1年の「保管」が終わって「次」の「女人講」に受け渡した「女人講」は、その「責任」から解放された「喜び」から、「やれ、うれしや」と「サクラの季節」の「4月3日」に踊ることから「おどり花見」と呼ばれているそうです。
 普通ならば、「花見おどり」というべきところですが、「おどり花見」と読んでいるところから、「花見」ではなく「おどり」が「主」であることがわかります。

 「弥勒踊り」の「弥勒」とは、「末法」の「世界衆生」を救うという「経典」に基づく「救世菩薩」で、「日本」では11世紀頃から盛んになった「信仰」なのだそうです。
 「弥勒踊り」ですが、「太鼓」の「音」にあわせ

 「皆神々の仰せなれば、弥勒踊り面白や」

 と始まり、

 「あんば大杉大明神、悪魔祓ってヨイヤサ」

 で結ぶ「口伝(くでん)」による「歌」で、「踊り」はゆったりとした「仕種」の中に「神」を称える厳(おごそ)かな「気分」と「ハレ」(普段でないこと)の「日」の伸びやかな「開放感」が満ちているそうです。
 「弥勒踊り」は、「鹿島神宮」(2010年11月8日・9日・10日のブログ参照)を中心に「茨城」・「千葉」・「埼玉地方」から「伊豆方面」に広く「分布」している「郷土舞踏」で、「神仏」をなぐさめ、「悪疫退散」を祈り、「五穀豊穣」を願う「踊り」で、「女人講」の「婦人たち」は「おそろい」の「着物」を着て、「7町内」「16」の「神社」や「仏堂」をまわって「お参り」をし、「踊り」を奉納します。

 「成田のおどり花見」の「巡拝コース」ですが、「各町内」ごとに祀られた「神仏」を回りますが、「回り方」は「各町内」ごとに異なっています。
 ただし、「始まり」が「成田」の「鎮守様」である「三ノ宮埴生神社」であるところは共通しており、毎年午前7時から8時頃から「おどり花見」が始まるそうです。
 本年(2014年)の「成田のおどり花見」「巡拝予定時刻」及び「コース」は下記を参照下さい。

 「成田のおどり花見」「巡拝コース」詳細

 1 7時00分 埴生神社(三の宮様)

 2 8時30分 幸町 道祖神様

 3 8時30分 幸町 薬師様

 4 9時30分 上町 道祖神様

 5 10時30分 花崎町 権現様

 6 11時30分 成田市役所

 7 12時30分 本町 愛宕様

 8 14時20分 成田山 御不動様(大本堂前)

 9 14時20分 成田山 出世稲荷様

 10 14時20分 奥山広場

 11 14時20分 成田山 清瀧権現様(光明堂脇)

 12 14時20分 成田山 新勝寺様(光輪閣玄関前)

 13 16時00分 田町 道祖神様

 14 16時00分 田町 愛宕様

 15 17時00分 東町 子安様

 16 17時00分 東町 お仙稲荷様

 17 18時00分 仲町 愛宕様

 「門前町」の「町並み風情」が美しい「成田山表参道」および「その周辺」で開催される「元禄年間」から伝承される「女性たち」による「春」の「踊り」「成田のおどり花見」。
 この機会に「成田市」に訪れてみてはいかがでしょうか?

 「成田のおどり花見」詳細

 開催日時 4月3日(木) 8時〜18時

 開催会場 成田山表参道およびその周辺 成田市成田

 問合わせ 社団法人成田市観光協会 0476-22-2102

 備考
 「成田のおどり花見」ですが、「当日」の「状況」により、「各所」の「巡拝」が「予定時刻」よりも遅れることがありますので、ご注意下さい。

| http://www.inubou.co.jp/blog/index.php?e=2058 |
| 地域情報::成田 | 10:25 AM |

 
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